こんにちは、図書館蔵書 小松です。
先日、見学にみえた方が、図書館蔵書のMARC作成中の本棚をみて質問されました。
「ここに並んでる『忍たま~』とか『ずる天』(正確には何を挙げられたか忘れましたが)とかって、メジャーな漫画ですけど、TRC MARCないんですか?」
はい、TRC MARC"は"ないことがあります。
ただし、書誌自体は作っているんです。
???
週刊新刊全点案内では、通常コミックはご紹介していません。なので、新刊目録ではTRC MARCは作成していません。
ですが、いつも、このブログでご紹介しているオンライン書店bk1では、もちろんコミックも扱っています。bk1の書誌情報はTRC MARCを使用していますが、もしもコミックのデータだけがなかったらとても不便です。そこで、コミックマークと呼ばれる簡易データを作成して、bk1のサイトではそれを使って、お客様の検索や注文に備えているわけです。
図書館蔵書でTRC MARC作成中のコミックは、図書館の蔵書や購入されたものです。その場合、図書館用にTRC MARCのフォーマットに沿った、詳細なデータが必要になるので、すでにある簡易データを加工してTRC MARCを作成します。
加工とはいっても、なんというか、スケソウダラが竹輪になってから、更におでんのお鍋に入ってしまったくらい(笑)たくさんの追加や手順を踏んでの上のことですけれども・・・。
その過程を、わたくしたちは「昇格」と呼んでいます。なんだか、偉そうですね。
ところで、「ずる天」って何?、「ずる天」ね・・・ふふっ、と思われた方は・・・
「ずる天」というのは、山岸凉子作の漫画「日出処の天子」の略称です。
「日出処の天子」(白泉社文庫)
山岸 凉子
白泉社
「日出る(ヒイヅル)」ですから、ほんとうは「づる天」なんでしょうけれど。
目録規則にしたがって「ヒイズル」と表記する私としては、なんだか親近感を覚えます。
ファンの方たちが目録規則にしたがっているわけでもないと思いますけれど。
コメント (1)
コミックMARCの「昇格」について、時々質問されます。私もしばらく前まできちんと認識していませんでした。とりあげていただいてよかったなあと思います。
「ずる天」はもはや古典と思っていましたが、まだ昇格していなかったのか…。マンガのある図書館はまだ少数派なのですね。
投稿者: 原田淳子(新刊) | 2009年3月10日 17:30
日時: 2009年3月10日 17:30