きょうは「週刊新刊全点案内」1643号の発行日です。
掲載件数は1046件でした。
ついひと月前まで避けていた日なたが、居心地のよい人の集まる場所になってしまいました。秋らしい、いい時期です。今週はオーロラに注目しました。見えるところならばもう見えているのでしょうけれども、日本で暮らしているとなかなか実感できません。
「極光」という、いささか古めかしい言葉をタイトルに使うあたり、こだわりを感じました。
とくにふれられてませんが、地上の風景やその写り方から推定すると、相当広い視角をカバーする大パノラマが多いようです。その迫力にまず目を奪われます。
著者はカナダ・ユーコンでオーロラを撮りはじめて10年になるそうです。夏だけは見えないにしても、毎日のように通って撮影しつづけ、膨大な数の作品が集積しているものと思われます。その中から選ばれているわけですから、ページを繰るはやさが鈍るのも当然かも知れません。
色といい形といい本当に多彩で、「オーロラの動きは見る角度によって形が変化する現象なので、雲のように細かな固有名称がつけにくい」というのもうなずけます。
解説がしっかりしているので、オーロラの基本がよくわかります。「宇宙からオーロラを見ると」「昔の人が考えたオーロラ」など、素人にはちょっと思いつかないような視点で書かれた、おもしろいはなしも載ってます。この一冊でじゅうぶんにオーロラが楽しめるように作られています。