こんにちは、図書館蔵書 小松です。
図書館蔵書には意外と児童書もよく入荷します。というのも、児童書はロングセラーが多く、長く出版されている間に、シリーズ名の追加や表記の変更などで、新しいMARCが必要になるケースが多いからです。
時々、昔読んだ絵本が入荷して、読んだことを忘れていたのに、ふっと当時の記憶が蘇ってびっくりすることなどもあります。それとは反対に、私がリアルタイムで読んでいない児童書が入荷して、「こういう絵本がいまどきなのね」と面白く感じるときもあります。
最近、昔の記憶と今どきをミックスした、不思議なテイストの絵本が入荷しました。初版年はそれほど新しくないのですが、題材はウルトラマン、対象は今どきの幼児。読み聞かせ用の大判の絵本も出版している人気シリーズだそうです。
「おとうさんはウルトラマン」
みやにし たつや
円谷プロダクション
学研(1996.6)
あのウルトラマンがパパになったら、という趣向のこの絵本。コトンと太い線で描かれたウルトラマンはかわいらしいのに、円谷プロ監修と本格的です。正義の味方も、家に帰ると子煩悩なパパで、ママに弱かったり、子どもに甘かったり、親近感あふれる今どきのお父さんに描かれています。
今、MARCを作成しているのはウルトラセブン家。
「パパはウルトラセブン・ママだってウルトラセブン Thanks mama」
みやにし たつや
円谷プロダクション
学研(2001.5)
ウルトラセブンの上の子どもは女の子。パパのメロメロっぷりは、ウルトラマン以上です。
子どもには新しく、一緒に読む親御さんには懐かしく「うふふ」と思える本。
親の立場の方が共感できて面白そうですが、こういう趣向の絵本をよんで子供も楽しいのだったら、子どもって親が思うより、親を観察しているものなのでしょうね。