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「悦ちゃん」-わたしの思い出の本

こんにちは。新刊目録の水谷です。
思い出の一冊を紹介する企画、第3回。
私の一冊は獅子文六の「悦ちゃん」です。

小学校の図書室にありました。児童向け名作全集に収録されていたと記憶しています。
ちょっと頼りないパパの再婚話をめぐって、大人顔負けのしっかり者の女の子・悦ちゃんが活躍する物語。
道徳のにおいがする「名作」というのとはちょっと違う…ユーモア小説、ですね。発表されたのは戦前です。
大好きで、二度、三度と借りては読みました。

街を「円タク」が走り、デパート勤めの女の子は「ターキーのレビュー」が今度のお休みまでに終わっちゃってたら「悲観だわ」なんて考える。
今思うと、主人公悦ちゃんの魅力もさることながら、作品がもつ昭和初期のモダンな空気にも惹かれたのかな、と思います。

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