『週刊新刊全点案内』は毎月最初の号の巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。
新設件名はTRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。
3月は9件の件名を新設しました。その中から2つの対照的な法律名を紹介します。
「低潮線保全法」は「排他的経済水域等の保持を図るために・・・重要な離島における拠点施設の整備」のための法律です。具体的には例えば日本の領土の最南端に当たる沖ノ鳥島の保全ということと思います。
「低潮線保全法」は昨年の成立ですが「密集市街地整備法」の方は平成9年施行ですから14年経過しています。当時2冊該当しそうな図書がありましたがその後はなかった為に今年の新設になってしまいました。
これは平成11年に発行されたBSH4版で「個々の法令に対する著作には、その法令の正式名称を件名標目とする・・・通称をもつ法令については、その通称を用いる」となったからです。
「阪神・淡路大震災の経験に鑑み・・・密集市街地の整備を総合的に推進するため」の法律がこの3月に新設されたのは感無量です。
なお「低潮線保全法」の正式な法律名は「排他的経済水域及び大陸棚の保全及び利用の促進のための低潮線の保全及び拠点施設の整備等に関する法律」で略称は「低潮線保全・拠点施設整備法」で「沖ノ鳥島保全法」とも呼ばれておりそれぞれ参照形になっています。
また「密集市街地整備法」の方は「密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律」が正式名で参照形になっています。