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わたしの思い出の本~九月姫とウグイス~

わたしの思い出の本はこの本です。

オンライン書店ビーケーワン:九月姫とウグイス
九月姫とウグイス
(岩波の子どもの本)
サマセット・モーム
光吉 夏弥
武井 武雄

岩波書店(1954.12)
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この本は自分で選んだわけでも親が買ってくれたわけでもなく
我が家にあったのですが、
その理由は年の離れた従姉妹からのもらいものだったからです。
洋服やらオルガンやらいろいろお下がりをもらっていたのですが、
この本もお下がりのひとつでした。
子どもが見るには(というか当時の私には)エキゾチックな挿絵が、
ずっと心に引っかかっていました。
実家のどこかにはあるはずでしたが
引越しの時にどこかに紛れてしまい探しようもなく、
だいぶ古い発行のもので手に入るものでもないし・・・
とあきらめていたらなんと、
再版されていたのに気が付いて
思い切って買ってしまいました。
作者名を見てみたらなんと、
サマセット・モームとあるではありませんか。
え、あの作家の?とびっくりです。
絵が主体の本ではないので
そんなに小さい頃読んではいないはずですが、
全く覚えていませんでした。
「エキゾチックな挿絵」と思っていた絵の作者が日本人だったと言う、
いい加減な記憶に苦笑いです。
読み返してみて、
ずっと忘れられなかった理由がわかりました。
ある理由で性格がいびつになってしまった一月姫から八月姫が
不機嫌そうな顔でお嫁に行く絵が妙に印象的だったからでした。
(変な理由ですね。)
紅茶を1ポンドとシャム猫が持参金(?)なのですが、
子ども心に変なものを持っていくんだなあと不思議でした。


ところで、
今だからこそ思える感想がひとつあります。
最初は王女が二人だったので
王様は「夜」と「ひる」と言う名前にしたのですが、
さらに二人生まれたので、
はじめの二人の名前をかえて「春」「夏」「秋」「冬」とつけたのでした。
さらに三人生まれたのでまた名前を変えて
「月曜」から「日曜」という名前に、
それからさらに8人目が生まれ
ようやく1年の月の名前を改めてつけ直したというのが
上のお姫様たちがひねくれてしまった理由なのですが、
ここで王様に一言。
そんなにしょっちゅう名前を変えるな~!!
以上今回の「わたしの思い出の本」は、
日々「この人の名前、前と読み方が違っている」だの
「1文字違うけど同じ人」だの
名前に振り回される仕事を担当している、
典拠田辺が担当致しました。
仕情(私情ではないです)を挟んだ感想で申し訳ありません。

コメント (2)

原田淳子:

この本、私も持っています。
小学生時代のお気に入りでした。
エキゾチックな衣装や道具立てに魅かれていました。

子ども心に九月姫の寛容さが賞賛されているのはわかりました。
大人になって読み返して、九月姫とウグイスの関係が恋愛関係や母子関係になぞらえられる…オトナの話ではないですかー、と思いました。

それにしてもお姉さんたちの性格が悪くなってしまったのは、父王様の名前に関する妙なコダワリのせいであって、
お姉さんたちは悪くないのにかわいそうです。

わたしも「姉」なので、昔話で何かとお姉さんが悪役なのが、不本意です。

典拠 田辺:

原田さん、コメントありがとうございます。
確かにお姉さんたちの扱いはひどいですね。
すべては王様が悪い!?

ところで先日もとの持ち主の従姉妹に会う機会があったので
この本のことを覚えているかきいてみたところ、
全く覚えていませんでした。
結構インパクトのある本だと思っていたので
ちょっとがっかりです。

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