こんにちは。
AV(録音・映像資料)の岩瀬です。
8月もあとわずか。今年の夏は猛暑日続きで辛かった方も多いのではないでしょうか。
節電の影響で、なるべく電気を使わない暑さ対策も話題になっています。
そこで思い出すのが、ちょっと古典的ですが、怪談。
高校時代、怪談を語るのが上手な友人がいて、
みんなで怖がりながら輪になって聞いたことがあります。
どんな話だったか内容はまったく覚えていないのに、
あのゾクゾクッとした感じだけは、今でも思い出します。
そして、現在。
AV MARC作成という仕事をしながら思うのは、コワイものは夏に多い気がする、ということ。
たとえば、稲川淳二さんの怪談CDはこの間MARCを作ったし、
ホラー映画も夏に多く入荷するように思います。あくまでも個人的な印象ですが。
昼間はちっとも気にならない、これらのコワイものたち。
ですが、終業間近、周りが薄暗くなってくると、話は違ってきます。
MARC作成は現物から、の原則はAVでも同じ。
そこで、背景が黒っぽい、文字がわざとかすれた字体になっている、
血しぶきが飛んだような絵柄の上に字がかぶっている、などなど、
文字が読み取りにくいホラー映画のジャケットは、顔を近づけて見るハメに。
でも、そこには恨めしそうな目でこちらを見つめる女の顔が…。
早く帰りたい、コワイものから離れたい、でも、仕事はちゃんと終わらせなきゃいけない、という矛盾した焦りもドキドキ感を加速させます。
怖い絵柄はなるべく目に入れないように、必要な部分だけに集中して
チェックを終えたときの安堵感。ジャケットの絵が怖かったのか、
仕事が終わらないのが怖かったのか、ホントはどっち? と思いながら、
帰り支度をするのでした。
でも、本当に怖いのは、家に帰ってから。
暗がりで後ろから何かが忍び寄ってこないか、鏡に見知らぬ人の顔が映っていないか…。
以前ほんの出来心で見てしまったホラー映画を思い出して急に怖くなるのです。
このゾクゾク感が納涼につながればいいのですが、怖くて窓を閉め切ってしまう、布団をかぶって寝る、という幽霊対策としてはまったく無駄な抵抗をするために、暑苦しい夜になってしまうのでした。