すっかり肌寒く、昼時の太陽にぽかぽかと心緩む毎日です。
思い出の本をご紹介する機会を頂きました。
あれにしようかこれにしようか、とさんざん悩みましたが、A.Aミルン作 石井桃子訳 「くまのプーさん プー横丁にたった家」にいたします。
小さな頃、母が寝る前に読み聞かせてくれた思い出の本です。
声音を変えて工夫を凝らす母に、私と弟は笑いっぱなしでした。
大学生になり、親元を離れてから、ふと「プーさん」を手元に置きたくなり町の書店を訪れました。
母が私の生まれる前に購入したというあのハードカバーの本は手に入れるべくもないかと、書店で見かけた文庫を購入し読み返してみると(こちらも挿絵が充実していて、お手ごろです)、その愛らしさに頬が緩むというよりは、間のとり方、空気に、かわいたようなユーモアが漂っていて、にやにやしてしまいました。
幼いころにはわからなかった、キャラクターたちの見栄や不遜や、拗ねてみたり気を惹こうとしたり、そういう様子がも妙に人間くさく、憎めなくて、愛着がわきます。
今回、この日記に書影を用意するにあたり、ビーケーワンでなつかしの表紙を見つけました。
これだー。
ちょうどディズニー映画でも「プーさん」が新作を公開しているようですが、本書の最終エピソードがアレンジされた部分もあるようです。ぜひ映画と併せていろいろな方に楽しんでもらいたいです。