「この本を書いたのは、AさんではなくBさん」と同定する。
つまり本と作家を結びつけることも仕事のひとつ。
「MARCに著者名典拠ファイルをリンクする」とも申します。
「この人の他の本も読みたいなあ」と思ったときに
著者名典拠ファイルを利用することで、瞬時に著作リストを表示することができます。
典拠の作業では、初めに著者紹介が詳しく載っていると、
次の著作が出版された時、同姓同名が多い名前であっても、
典拠ファイルのジャンル・肩書き・生没年など特定できる情報が
本の著者紹介と一致すれば、リンクに悩むこともありません。
ただし、典拠ファイルの情報が少なく
(初出時の情報が少ないものなど)、
本のジャンルと一致する典拠ファイルが見当たらないと
「?」(思考停止)。
そんな時は、本の中身とAさん・Bさん…に
リンクされている累積MARCの中身を照合し、
参考資料を調べ、Web検索などをして情報を集めることで
一致する典拠ファイルを見つけ出し、やっとリンクを張ることができます。
(一致しなければ、新しい典拠ファイルを作成)
ただしリンクを張って終わりではありません。
さらに著作が出版された時、2度手間にならぬよう、
またリンク間違いのないように
本にある著者紹介や、生没年など
新たな情報を、典拠ファイルに追加する作業も同時に行います。
この作業を「情報追加」と呼んでいます。
「こんな専門もあったんだ」と
同じ人の意外なジャンルの本に出会ったりすると興味も広がりますね。