くろうま物語~わたしの思い出の本~
私の思い出の本は、イギリスの女流作家アンナ・シュウエル原作の「くろうま物語」。小学1、2年の頃、親に買ってもらった本です。
美しい黒い子馬が生まれ、成長し、働く場所を転々と変えて、様々な人間や馬に出会い、生死をさまようほどの苦労をしながらも、やがて、穏やかに暮らせる場所を見つける…という、ある一頭の馬の一生をたどるストーリー。
訳書もさまざまあるようですが、私が読んだ本では、主人公の馬の名前は、「くろ」あるいは場面によっては「ぶらっく・びゅーてぃ」。低学年向けの本なので「ぶらっく・びゅーてぃ」と、ひらがなで書かれています。
この本の挿絵が好きでした。
瞬間を切り取ったかのようなドラマティックな絵。
表紙やカラー頁の挿絵では、馬の黒毛が紫がかった黒で描かれており、その艶やかな毛並みに憧れていました。
お正月、帰省したときにこの本を実家から自宅へ持ち帰りました。
大人になってから、初めて読んだ頁があります。
「ご両親や、先生がたへ」と題された大人向けのあとがきです。
優しい眼差しをもって、子どもを本の世界に導こうとしているのが伝わり、なんとも言えない幸福感と懐かしさをあらためて感じました。