先日仕事で「こどものとも復刻版」の1~100号のセットをみる機会がありました。元のMARCは1980~90年代に作成したものなので、近年あたらしく採用した項目を追加するメンテナンスをするためです。
「こどものとも」は家にも何冊かあって、母によく読んでもらいました。見返しているとなつかしいタイトルが次々と。
「くろうまブランキー」
「おしゃべりなたまごやき」
「ジオジオのかんむり」
「かばくん」
「あふりかのたいこ」
「たろうのおでかけ」
「しょうぼうじどうしゃじぷた」
「ぐりとぐら」...などなど
どれも繰りかえし読んでもらったなぁ!
100冊のなかで特に感心したのが34号の「だむのおじさんたち」です。
加古里子さんのデビュー作で、ダム建設の様子とそこで働くおじさんたちの姿を地元の子どもの目線を絡めて描いています。技術者の加古さんならではのテーマと言えますが、絵本作家のデビュー作としては破格のシブさ。
すごい本だなぁ、これは初めて読んだなぁ...と、思いながら仕事をしていたのですが。
ちょうど実家に電話をする用事があって母にこの話をしましたら、「あら。『だむのおじさんたち』ならあなたが小さい頃にやけに感心して聞いていたから何度も読んであげたわよ」と...。
え! 覚えてなかった、というのもさることながら、感心するポイントが3歳の頃と同じ...?
それだけ作品の持つ力が素晴らしいということだと思いますが、○十年経っても人の好みは変わらないものなのか、と不思議な気持ちになったのでした。