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2012年11月 6日

括弧の役目~新設件名のお知らせ2012年10月分~

本日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。
新設件名はTRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

10月は15件の件名を新設しました。

その中に「縁起(寺院)」という件名があります。
寺院の由来や霊験などの伝説に対して使用します。

この件名、わざわざうしろに(寺院)と付いているのには訳があります。

広辞苑(第6版)によると「縁起」という言葉には、A)仏教の根本思想、B)事物の起源・沿革、C)寺社などの由来または霊験などの伝説、D)吉凶の前兆(-がいい)、という4つの意味があって、今回採用したのはこのうちの C の意味で使う件名だよ、ということをハッキリさせるために「縁起(寺院)」という形にしたのでした。

ではA~Dそれぞれに対応する件名はどうなっているのか?具体的には

A)仏教の根本思想 →件名「縁起(仏教)」
B)事物の起源・沿革 →件名「事物起源」
C)寺社などの由来 →件名「縁起(寺院)」と「縁起(神社)」
D)吉凶の前兆 →件名「民間信仰」など(これは内容によりけり)

という関係になっています。なんだかとてもマニアックですけど...
今回「縁起(寺院)」という件名を採用したことで、4つの意味それぞれに対応する件名がめでたく(?)揃いました。

件名の説明をするときには "本によってバラける言葉をまとめて検索できる機能" という点をよく強調しますが、こんなふうに "同じ形の言葉を意味ごとに分ける機能" もあるのです。

女王即位60年の国の古事記

本日は「週刊新刊全点案内」1790号の発行日です。
掲載件数は1304件でした。

p20121106.jpg
こちらが今月の新刊案内の表紙になります。秋が冬になってしまった感じを葉の色がとてもわかりやすく表現していて...見ているだけで寒くなってきました...


*こんな本がありました*

 以前(2012年5月15日)の記事でイギリスのエリザベス女王が即位60周年になられたことに絡めて、エリザベス女王の治世=直近の60年についての本を紹介させていただきましたが、今週はこんな本が来ました。

アングロ・サクソン年代記

大沢一雄(訳著)
朝日出版社(2012.10)

 「日本の古事記や日本書紀に相当する英国最古の歴史書」らしいです。内容は「紀元の初めからノルマン王朝の終る1154年まで」。なるほど。「英国最古」にも納得です。

 そういえば...今年はNDC233(イギリス史)の本が今まで(新刊案内1790号現在)に22冊来ました。去年は1年間で15件ですから、やはり今年はイギリスについて盛り上がっていたんですね。ロンドンオリンピックやエリザベス女王即位60周年など話題も豊富でしたものね。来年はオリンピックもW杯もありませんが(WBCはありますが、アレは開催国常にアメリカみたいですしね...)、どこかの国の本がたくさん来ることになるのでしょうか。

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