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デュシャン 大ガラスと滝口修造シガー・ボックス~わたしの思い出の本~

こんにちは。新刊目録 大谷です。

 多種さまざまな新刊見本が入荷するデータ部。文芸書や絵本、趣味の実用書やビジネス書、ムズカシイ専門の学術書、医学書などなど。自分がよく知らない分野の本は、目録を作成する以前に「そもそも何の本なのか!?」を考えるところから始めなければなりません。

 そんな中で「頭の中が真っ白になった」ほろ苦い思い出の1冊です。

「デュシャン 大ガラスと滝口修造シガー・ボックス」みすず書房  1992.10刊

 現代美術の巨匠マルセル・デュシャンの「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」通称「大ガラス」と呼ばれている作品と、交流のあった瀧口修造氏によって書き残された評論メモを、写真家の奈良原一高氏が撮影した写真集です。


 とはいえ、序文やあとがき、広告チラシなど頼りになる解説は見当たらず、文章は奈良原氏による詩的なエッセイのみ(今、落ち着いて読むとこの文章はとてもステキです)。当時はインターネットという便利なツールもありません。「このガラスのひびの写真は何か重大なものなのか?」「この本の著者はマルセル・デュシャンなのか瀧口修造なのか奈良原一高なのか?」「タイトル表記もあっちこっち違うし...」※★◎×△...
 動揺のあまりとっちらかったMARCはもちろん先輩がきっちり手直ししてくれました。

今は、出版社・みすず書房さんのHPに、きちんとした解説があります。この解説を、当時、図書に付けてくださっていたら...

それから数年後、横浜美術館でマルセル・デュシャン展があり、作品「大ガラス」のレプリカとの対面を果たしました。そこで「すばらしかった」と言える感性はないのですが、この「わからないけど、気になる」が、巨匠デュシャンの圧倒的なパワーなのでしょうか。この本を神田の店で見つけて、とりつかれたように購入してしまいました。
ちょっとだけ、人生取り返した感じです。

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