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「ハーグ条約はス‐フラーフェンハーヘで締結されました」??

こんにちは、典拠班の田辺です。
今日は自分の無知をさらけ出すようで恥ずかしいのですが
外国の地名に絡んだ話です。
典拠では、
愛称や通称と正式名称があるような場合、
基本的には正式名称を統一標目とします。
たとえば、
YMO→イエロー・マジック・オーケストラに
全日空→全日本空輸に、というような感じです。
地名の略称と言えば
L.A.はロサンゼルスの略ですし、
D.C.はワシントンD.C.などとこのあたりならなんとか。

ある日、
「デンハーグピアノ五重奏団」という合奏団が典拠で出てきました。
オランダのデン・ハーグ王立音楽院で学んだメンバーを中心に構成~と
解説にあったので、
デンハーグという地名があるのかと「コンサイス外国地名事典」を見ると
デン‐ハーグ Den Haag=ハーグ
とあります。
ああ、デンハーグってハーグのことかと思い
ハーグの項を見てみると、
「オランダ南西部,ゾイト-ホラント州の州都。同国の実質上の首都。
北海に臨む。別称:スフラーベンハーヘ」
ん?別称?地名に?
と?だらけになったので
今度は「広辞苑」に。
こちらにはなんと
英語名:ヘーグ
正式名称:ス‐フラーフェンハーヘとあります。
困ったときの頼みの綱「平凡社百科事典」によれば
「ハーグ」Haag
通称デン・ハーグであるが正式にはス・フラーフェンハーヘといい,公文書などではこれが使われている。(中略)ハーグの正式名ス・フラーフェンハーヘは<伯爵の館>という意味である~。(後略)
このあと何故そう呼ばれるに至ったかという説明が続くのですが、
ハーグのちょっと変わった歴史が興味深いです。


さて本題に。
それでは「デンハーグピアノ五重奏団」は
「ス‐フラーフェンハーヘピアノ五重奏団」になるのか?
もちろんそうはなりません。
地名を含んだ団体名はそれ自体の名称が統一形となるので
地名の部分だけを正式名称に展開することはありません。
というわけで今回のタイトル
「ハーグ条約はス‐フラーフェンハーヘで締結されました」、
一見変ですが、
間違いではないということになります。

いつか私がオランダに行ったら、
そしてハーグに立ち寄れたら、
こっそり「's‐Gravenhage」と書いてあるものを探して
(できればHaagと's‐Gravenhageが併記してあるのが理想)
こっそり写真を撮って、
家に帰ってから一人で「ほーらね」と
誰にともなくつぶやいてしまうでしょう。
(何でこっそりなのかというと
万が一行くことがあってもツアーで行くはずなので、
名所やきれいな景色を楽しんでいるであろう同行者にはとても見せられたものでは...。
典拠の魂100までってことで笑ってお許し下さい。)

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