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赤ちゃんの名前ランキング ~典拠のはなし~

こんにちは、典拠 小松です。

今日の東京は雪が降っています。今日明日と足元に注意が必要そう。
北国の方からすれば大した降雪ではないと思いますが、
雪に(交通機関を含めて)不慣れな首都圏ではいろいろと不測の事態が起こります。
皆さまどうぞお気をつけてお過ごしください。

さて、表題にある赤ちゃんの名前です。
典拠作業に従事するようになって、
今までより知り合いの子どもの名前が気になるようになってきました。

赤ちゃんに名前をつけるのは、親としてはじめての仕事になることが多いのではないでしょうか。
イメージ、画数、身内の名前...、あれこれ悩む中で、
他の人はどんな名前をつけているの?という興味がでてきます。

そんなご両親の知りたい気持ちに答えるのが、毎年年末に明治安田生命が発表している

赤ちゃんの名前ランキング

という有名かつユニークなコンテンツ。
赤ちゃんの親ならずとも、最近多くつけられている名前にへぇ~と感心すること請け合いです。

ちなみに2013年の

男の子のベスト3が
1位 悠真 2位 陽翔 3位 蓮

女の子のベスト3が
1位 結菜 2位 葵 3位 結衣

うーん、凝ってますね。
クラスメートや友達にいたことのない名前です。

しかし、ランキングにあるのは最近の名前ばかりではありません。
HPには会社の長い歴史を生かして(明治生命が明治14年、安田生命が明治13年に開業)なんと大正元年からの赤ちゃんの名前ランキングが載っています。

大正年間(1912~1926)は15年のうち9年「清」がトップ。
「正三」「三郎」などと子どもの多さを思わせる名前もランクインしています。
ときどき「太郎」でも「一郎」でもなく「三郎」がトップになっているのは、子どもが多くなってきてから生命保険の必要性を感じる人が多かったのかもしれません。

昭和ひとけた、としばらくは(1927~1937)はやはり人気の「清」に加えて
「茂」「勇」「明」「弘」がトップになる年がでてきます。

太平洋戦争直前、戦中(1938~1945)はバラエティが出てきた戦前とうってかわって
「勝」「勇」がトップを争っています。「勝利」という名前もランクイン。

戦後から1970年代(1946~1980)までは
「稔」「博」「茂」「隆」「誠」「健一」
戦後の経済成長を感じさせる着実な名前が多くなります。

異変(?)が生じたのは昭和54年から61年まで「大輔」が8年続いたあと、
「翔太」「大輝」「大翔」などのスケールの大きい名前が激増しています。

部ログ開始以来、ちょくちょく扱っていますが、
TRC MARCに多い同姓同名は2014年2月現在

田中実(タナカ ミノル)33人
鈴木博(スズキ ヒロシ)31人
小林茂(コバヤシ シゲル)26人
鈴木実(スズキ ミノル)23人

TRC MARCとしては明治以降の図書を扱っていますが、出版点数も登録点数も戦後しばらくしてからが多いので、
戦後の名前の流行を如実に反映しているようです。

ちなみに「翔太」という名前はすでに典拠ファイルで29件、
今後さらなる活躍が期待されますね。

男の子で長々書きましたが、女の子のランキングで興味があったのは、いつから
「~子」「~美」ではない名前がメジャーになったのかというところ。


どうも昭和58年~平成2年までのトップ「愛」が固定観念を
とりはらったように思えます。それ以降「美咲」「さくら」「陽菜」
などの今風の女子の名前がトップを飾るようになりました。

ちなみに以前ご紹介した「和子」は昭和2年から27年までの四半世紀
ほぼトップの座を守りつづけていました。

大正年間には、文子、正子、千代などが人気だったようです。
これも綺麗な名前ですね。リバイバルがあってもいいのになぁ。

今年の人気の名づけが早くも気になります。

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