10月の雑記のテーマは「動物」。
動物園に遊びに行くと、いわゆる「順路」的に動物の昼間の姿が見られる道とは別に、餌を食べるところや寝床のある居室がのぞける場合がありますね。
私はこの屋内の居室を見るのが割と好きです。薄暗いことも多くて、もちろん表の方が動物を観察しやすいのですが、動物の普段の生活が見られたり、想像できたり、ちょっと得をした気分になります。動物園によっては、ディスプレイがあったり、飼育員さんが質問に答えてくれたり、いろいろ工夫してあるところもありますね。
象やカバなど大型の動物の居室も面白いのですが、私が更に面白く感じるのは、小動物の巣(ある意味居室)の展示です。地面の下の巣の断面が見えるように工夫が凝らされているものも多く楽しいものです。
この本の表紙の写真(上記のリンクで書影を見ていただけます)の巣の断面から見たハダカデバネズミ。ユニークなルックスもさることながら「道に迷っちゃったの...」といいそうな情けない表情が愛らしい。
巣の中で小さな生き物が走り回ったり、眠ったり、餌を食べたりしているところ、表情や、小さな手足を見ているとまったく飽きません。椅子と飲み物があったら何時間も見続けてしまいそうです。ネカフェならぬ「巣カフェ」なんて、流行しないでしょうか? あったら通うのに。
なぜ、こういった巣的なものが好きになったのか考えると、思い当たるのは小学校時代の蟻の巣遊び(蟻を何匹か捕まえて、土を入れた瓶の中に入れ、ガーゼをかぶせておく、運がよければ、巣を掘りはじめる)です。気のせいか、レモンのような酸っぱい匂いがする蟻の巣。巣の中をせっせと走り回る蟻を見ていると、あっという間に時間が過ぎていったことを思い出します。
この絵本を見るとそんな子供の頃を思い出します。これも巣的なものを観察したい幼児の気持から生まれたのでしょうか。
いわずとしれたロングセラー。「ちか100かいだてのいえ」や「うみの100かいだてのいえ」も出版されていて、それぞれ大型絵本もボードブック(携帯に便利)もあります。
やっぱり「巣カフェ」があったら、流行るような気がしてきました。