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ベトナム戦争について知る

きょうは「週刊新刊全点案内」1934号の発行日です。
掲載件数は1296件でした。

*こんな本がありました*
動くものはすべて殺せ」

ニック・タース(著)
みすず書房(2015.10)

「ベトナム戦争終結から40年。いま初めて明かされる民間人大量虐殺の実態」(帯)。

ベトナム戦争中の民間人の虐殺は、「逸脱」ではなく「軍事作戦」だった。
「動くものはすべて殺せ」という命令があった。

そんな命令ってあるのか? 身がすくみます。けれど、日本が受けた東京大空襲も原爆投下も、無辜の市民への攻撃だったのです。いや日本だって...戦争中にアジア各国の民間人に犠牲を強いたのではなかったか。最近の「テロとの戦い」でも、民間人が巻き込まれる痛ましいニュースが続きます。

第二次大戦後、一般市民への攻撃は犯罪であるという考え方が広まりました。でも、いったん戦争になれば市民が被害を訴えても、その声はかき消されてしまうのです。

著者はジャーナリストで歴史学者。ベトナムにおける米軍の戦争犯罪を粘り強く調査したそうです。米国の中からこういう本が出てきて評価されているということに、少し救いを感じます。
ベトナム戦争については映画や小説でなんとなく知った気になっていました。ファンタスティックな印象をもってしまうと危険だと自戒しつつ、入念な取材に基づくドキュメンタリーを読みたいと思います。

みすず書房の紹介ページはこちら。
http://www.msz.co.jp/book/detail/07917.html

白井洋子・日本女子大学教授が本書に寄せたエッセーが読めます。(みすず書房HP内)
http://www.msz.co.jp/topics/07917/

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