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文芸誌を味わう

先日、第155回「芥川賞」が発表されました。伝統あるこの賞については受賞作も候補作も全部制覇してみたいなんて思われている方も多いのでは。

候補発表時、「おっ」と思ったのが今村夏子「あひる」。
福岡の書肆侃侃房(しょしかんかんぼう)の文芸誌『たべるのがおそい』創刊号に掲載されたことで話題になりました。
『文學界』『新潮』『群像』『文藝』『すばる』の五大文芸誌以外、ましてや地方出版社が発行する文芸誌から候補作が選ばれるのは本当に珍しい。第121回候補作の玄月「おっぱい」が掲載された『樹林』以来17年ぶりとのことです。
『たべるのがおそい』は小説と翻訳と短歌を中心にした文学ムック。年2回刊行予定です。
創刊号は1962号SBとして週刊新刊全点案内に掲載。

たべるのがおそい 文学ムック」」

書肆侃侃房(2016.4)

特集タイトル「本がなければ生きていけない」...なんて、本好き魂が刺激される言葉でしょう。
今村夏子のほか、穂村弘の巻頭エッセイ、円城塔、藤野可織他の小説、ケリー・ルース/岸本佐知子・訳、イ・シンジョ/和田景子・訳の翻訳小説、服部真里子、大森静佳などの短歌。様々な文芸ジャンルの美味しいところだけを、ちょっとずつつまみながら、ゆっくりたべたい...。
そんな気分が味わえるのも文芸誌のいいところです。

そういえば、今年4月には中央公論新社の文芸誌「小説BOC」が刊行。ユニークな豪華文芸競作企画などで話題になりました。2巻目は来週1973号の週刊新刊全点案内に掲載されます。

小説BOC」

中央公論新社(2016.4)

本は読むけど、文芸誌にはなんとなく縁がなかった方も、ぜひこの機会に手にとってみてはいかがでしょうか。新たなお気に入り分野の開拓にもつながるかもしれません。

(仕入部 菊地)

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