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2016年10月14日

典拠徒然~典拠のはなし~

典拠でははじめまして、森田と申します。
以前は新刊におりましたが、今年の春より異動になり早5ヶ月、現在修行の真っ最中でございます。
新刊班では毎日新しい本に触れることができ、普段自分ではすすんで見ることのない分野の本との出会いが新鮮でしたが、典拠班ではまた違った新たな出会いがありました。その出会いというのは、普段あまり触れる機会の無い国・言語・時代の著者たち。
異動してまず驚いたのは、インドやタイなど東南アジア圏のお坊さんが著者の本が意外と出版されていること。見慣れぬ言語だけに、姓名の区切りやそもそも姓名の形の名前を採用しているかどうかの判断ももちろん大変ですし、名前だと思った単語が実は称号だったなんてことも...。他にもキリル文字で表記された名前をアルファベットに翻字してみたり、200年前のヨーロッパ貴族の来歴について調査したりと、注意すべき点の量も質もこれまでとは大きく異なるので、一つのファイルを作成するにもこちらを気にすればあちらを忘れの状態を繰り返しながら、日々研鑽をつんでいます。
ただ、そんな数ある注意点の中で最近一番悩まされているのは漢字の判別です。
外国語の文字やヨミの処理に比べたらむしろ簡単なのではないかと思われるかもしれませんが、そうは問屋が卸さない。
過去の記事にもありますが、(巳・已・己 ~典拠のはなし~)人の名前に使われる漢字のバリエーションには驚かされるばかりです。特に、最近は日本以外の漢字文化圏の著作が国内でも盛んに出版されているようで、日本人が日常では使う機会の少ない漢字や、逆に使用頻度の高い漢字によく似た異字がタイトルや著者名に紛れ込んでいることも少なくありません。経験の浅さからか元の性格か、私はよく似た別の漢字を同一のものとして扱ってしまうことがしばしばあるので、赤字が入る度に漢字文化の豊かさが嬉しいような恨めしいような複雑な気持ちになります。
以上、なんとか暗中模索を続け、自分なりに力をつけていきたいと思います。

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