先週に引き続き今週もADEACで見られる大河ドラマに関連する史料をご紹介していきます。
今週は1月8日よりスタートしたばかりの「おんな城主直虎」に関する史料をご覧いただきたいと思います。
浜松市文化遺産デジタルアーカイブの中から、「井伊直虎とその時代」のページに井伊直虎に関する史料をまとめて公開しています。
この中からまず「井伊直虎置文」をご覧ください。
こちらは井伊直虎が龍潭寺の南渓和尚宛に出した書状です。
左から4行目「九月十五日」という日付の下、なかなかわかりづらいと思いますが...黒印の上に「次郎法師」と署名があります。
この史料、大河ドラマが始まる直前にNHKの特集番組の中で龍潭寺所蔵の史料として紹介もされていました。
井伊直虎は残された史料が少なく謎の多い人物のようですが、こちらは地頭としての取り組みが伺える数少ない史料です。
続けて「蜂前神社文書」にも同じく直虎について残された貴重な史料があります。史料の23枚目をご覧いただきましょう。
画像の下部、上下さかさまになっている書き込みがあります。画面右上の「左回転」「右回転」で上下を逆にして見て下さい。
「直虎」の署名がおわかりいただけるでしょうか。
実はこちら、現存する唯一の井伊直虎の花押です。直虎が地位の高い人物として男性同様に振舞っていたことがうかがえます。
ほとんど史料が残されておらずどのような人物だったかわからない直虎、大河ドラマでは今後どのように描かれて行くのでしょうか。
ついに来週から幼少期が終わり成長した姿が見られるようですので、「1話から3話見逃してしまった」と言う方も今からでも追いつけるのではないでしょうか。
その際にはぜひこちらでご紹介した史料も一度見ていただいて、謎の多い女地頭・井伊直虎について想像を膨らませながらドラマもお楽しみください。
さて、2週続けて大河ドラマ特集としまして昨年の「真田丸」と今年の「おんな城主直虎」にまつわる史料をご紹介いたしました。
大河ドラマはこの2作以外にもいろいろな人物や時代を扱った作品がありますので、あなたのお気に入りの大河ドラマにまつわる史料も見つかるかもしれません。
あるいは早くも来年・再来年の大河ドラマについて先取りしたい!という方は「西郷隆盛」や「東京オリンピック」などで検索してみて下さい。