苦心のメニュー
本日は「週刊新刊全点案内」2033号の発行日です。
掲載件数は937件でした。
*こんな本がありました*
山崎鯛介 メアリー・レッドファーン 今泉宜子(著)
思文閣出版(2017.10)
明治時代の外交の舞台といえば、鹿鳴館。
ですが、こちらの本によれば
ほかにも延遼館、御会食所の2つがあったとのこと。
そのうち御会食所の建物は現存しており、
それが、結婚式場として知られる
明治記念館の本館なのだそうです。
御会食所の建築、宴のテーブルウエアやセッティング、
集った人々の服装なども興味深いのですが
もっとも心を惹かれたのは 秋山コレクション。
秋山コレクションとは
「天皇の料理番」として知られる秋山徳蔵氏が
献立作りの参考のために収集したメニューカードの
コレクションのこと。
2500点を超えるコレクションのなかから
御会食所における午餐・晩餐の
メニューカードの写真が何点か掲載されています。
西洋料理のメニューを漢字で表現したり、
カタカナでも書いてみたり。
これまでなかったものを表現するのは
どんなに大変だったことか...。
西洋の文化を取り入れようと奮闘している
当時の人たちの姿が浮かび上がるようです。
来年は明治維新から150年。
明治は(かなり)遠くなりにけり、ですが
本書で往時に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。