岩波書店の「広辞苑」。10年ぶりの改訂の第7版が来年1月に発売されるそうですね。いろいろな番組で話題になっているようで、TOOLiのTV情報検索にもたびたび出現しています。
さて、今回は版表示について。
前に出た本と違っていますよ、という意味でつけられることの多い版表示。しかし、一口に「○○版」と言っても、違いの意味合いは様々で、TRC MARCでは入力する場所(MARCタグ)が違ってきます。
版表示について入力するMARCタグは主に2ヶ所。
★265A「版表示」:前に出たものの印刷原版に削除、追加、変更がありますなどという場合はここに
例)改訂版・増補版・第2版など
★265B「特殊な版表示」:前に出たものと印刷原版は変わらないけど、外装等に違いがありますなどという場合はここに
例)豪華版・新装版・コンパクト版・愛蔵版など
しかし「○○版」がすべてこのどちらかに入っているかというと、そうではありません。
カラーページという意味のカラー版、子ども向けのやさしい内容という意味のジュニア版、いろいろ収録されていますという意味の完全版などなど・・・上記の2つのどちらでもない「○○版」は、251B「タイトル関連情報」に入れることもあります。
また2017年度版、2018最新保存版、音楽編平成29年版など、年次・回次をあらわす「○○版」は251D「部編名,巻次,回次,年次等」に入力します。
新しい版の発売を前に「広辞苑 第6版机上版」のMARCを見てみますと、「第6版」は265A、大型の「机上版」は265Bに入力しています。
岩波書店のサイトを見てみますと「第六版よりも一四〇ページ増加、しかし厚さは変わりません」とありました。収録語数を増やしつつ、辞書として使いやすい形状を保つべく、厚くならないように作り手側は工夫しているんですね。