明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。
2月は「面会交流」「特例子会社」という2件の件名を新設しました。
「面会交流」は、離婚などによって離れて暮らす親子が面会・交流することで、平成23年の民法改正で明文化されたことから関連書が増えています。
「特例子会社」は、民間企業や地方自治体が障害者の雇用を目的として設立する子会社のことで、会社設立の仕方や特例子会社で障害者雇用をする際の配慮ポイントなどを解説した本が出ています。
どちらも大切な制度ですが、ちょっとお固め...なので話題を広げるのは難しいですね...。
そこで少々イレギュラーですが、今回は「いままさに新設するかどうか検討中の件名」の話題をお伝えしたいと思います。
今年1月、分類件名チームは「とうとう来たか...」と1冊の本をのぞきこみました。
「スマートスピーカーのすべてがわかる」
(学研ムック)
そう、いま巷で話題のスマートスピーカー。
その後も続々...というほどでもありませんが(意外と)、ちらほらと製品比較やスマートスピーカー用のアプリ開発の本が刊行されています。
従来の「スピーカー」とは明らかに別物なので、新規の件名とするか検討する対象です。しかし世間的には「スマートスピーカー」とも「AIスピーカー」とも呼ばれているので、件名標目としてはどの形で採用するべきか?おそらく今年の現代用語辞典に収録されるので、趨勢を見定めているところです。
ひとまず2018年3月5日現在は、「スピーカー」と「音声処理」という件名を掛け合わせて検索していただければ「スマートスピーカー(AIスピーカー)」に関する本を探すことができます。そのうちに「新設件名標目のお知らせ」に載ったらば、ああ遂に...と思っていただければ。
こんな本もありました。
「Digi Fi No.29(2018February) 全ブランド聴き比べ!スマートスピーカーのすべて/ブルーノ・マーズ」
オーディオとしてのスマートスピーカー。なるほど、盲点でした。