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変わらぬ万葉の情景

新元号の発表を聞いたときはなんだかあらたな時代のさわやかな風の訪れを感じました。
が、その元号の典拠である万葉集について特段思い入れや思い出のない自分・・日本最古の歌集かあ。
和歌と聞いてまず浮かんだのは百人一首でした。
高校時代は定期テストで暗記をし、
中学時代はチーム対抗で競う源平合戦
幼少時代は祖父母の家で坊主めくり・・
触れる機会はあれど学生だった当時は西洋の歴史や文化に関心があり、古文は同じ大和の言葉と考えられず宇宙人の言葉くらい別の言語と捉えていて(苦手意識が強すぎて)、あまり身近に思えた記憶がありません。だから和歌にこめられた思いも深く考えたことはなかったのですが、情景がぱっと眼前に浮かぶような歌は印象的でした。

春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山
百人一首(一般的に指す小倉百人一首)は勅撰和歌集から選んでいて、万葉集からの歌はないのですが、勅撰和歌集に万葉集から選んだ歌があります。

上記の歌は先週の記事にもあったこの歌が元ですね。
春過ぎて 夏来るらし 白たへの 衣干したり 天の香具山

真っ青な空に浮かぶ大きな真っ白い雲を見た時の、夏の訪れを感じさせるさわやかさがよぎり、いつの世も変わらないのだなと思いました。
百人一首の一番におさめられている天智天皇の歌も、じつは万葉集の詠み人知らずの歌がもとではないかといわれているようです。

秋田刈る 仮庵を作り 我が居れば 衣手寒く 露ぞ置きにける

貴賤の身分を問わずおおらかに編まれた万葉集。
さらりと好きな一首をそらんじることができるようになりたいと思う令和元年です。
万葉の時代から変わらない原風景の一部である花を詠んだ歌が気になるので
件名:万葉集-植物
でまずは本を手にしてみたいと思います。