データ部の日常業務にリストチェックがあります。
前日までに作業したものをまとめて種々のリスト形式で一覧にし、一覧にすることで、1冊ずつのチェックとは別の視点で確認するのです。
文字が読みづらいのですが...、こちらは分類件名班で使用しているリストのひとつです。分類(NDC10版)と件名、標目指示などを出力し、主に分類と件名の組み合わせにおかしなところはないかを見ています。
タイトルや著者は表示されていないので、リストチェック中はどんな本だか想像がめぐる(←集中しましょうね)。
さてこのリストチェック中、気になるものを見つけました。
(分類)212.606 (件名)会津藩
「212.6」は福島県の歴史の分類。末尾の「06」は、日本の各地域の歴史の時代別区分です。NDC10版で設定されたもので、以下のようになっています。
-02 原始時代
-03 古代
-04 中世
-05 近世
-06 近代
TRCでは、北海道と沖縄県を除く各地域の歴史についてこの区分を使用し、時代を細分しています。
...で、「06」は近代。「会津藩」なのに時代区分が「近代」とはどういうこと?
疑問に思いMARCを確認したところ、この本でした。
「会津藩落城・流転」
戊辰戦争に敗れた会津藩は廃藩となり、明治2年、現在の青森県下北半島と岩手県の一部に移り斗南藩として再興(その斗南藩も明治4年廃藩置県により消滅)。会津から移住した人々は非常な苦労をされた、そうです。
この、明治初年の会津藩、斗南藩を扱っているということで、近代の時代別区分「06」がついていたのでした。
「斗南藩」という藩があったことを、恥ずかしながら初めて知りました。これを機に本を読んでみようと思います。