まだ見ぬ世界
明日は「週刊新刊全点案内」2132号の発行日です。
掲載件数は916件でした。
*こんな本がありました*
「世界の少数民族」
(NATIONAL GEOGRAPHIC)
イアゴ・コラッツァ(著)グレタ・ローパ(著)
竹花秀春(訳)金丸良子(日本語版監修)日経ナショナルジオグラフィック社 日経BPマーケティング(2019.10)
インパクトある表紙に思わず手を止めたこちらの本。
タイトルの通り、世界各地の少数民族を扱ったものです。
中を開くと、鮮やかな写真が各ページを彩っています。
様々な民族の衣装や化粧、住居など。
写真におさめられた姿はどれも色美しく、
そこにはどのような意味が込められているのだろうかと
時を忘れてまだ見ぬ人々、まだ見ぬ文化へ
思いを馳せてしまいそう。
写真の魅力に加えて、もう1点。
帯を含め、この本の何か所かに気になる文章がありました。
そこにあったのは「世界の均質化」や「貴重」といった表現です。
日々均質化している世界のなかで
独自性の強い文化には消滅の恐れがあるのでしょう。
文化を持つ民族が小規模であるということもあり、
この姿をいつまで見ることができるのかはわかりません。
そういった思いで再度この本を見ると、
美しく興味深い写真、というだけでなく
価値ある記録という側面もまた見えてくるようです。
印象に残る1冊でした。