今月の雑記テーマは「偏愛チョコレート」です。
ベルギー製のプラリネや、洋酒入りの生チョコ、止まらなくなるアーモンドチョコも偏愛なのだが、それ以上に「板チョコ」というスタイルには、なにか完璧なものを感じている。
どんな隙間にも収まるスリムな姿。
まとう紙のパッケージは、大メーカーの顔といった堂々たるロゴ、こだわりブランドのシックなイラストや飾り文字、「カカオ含有量〇%」が目を引くヨーロッパ系など、めざすチョコレートの世界観をアピールする。
包み紙をそっとはずし、あるいは厚紙の箱を丁寧に開けて、銀紙をむく。
縦横に走る溝、ブロックごとに刻印されたロゴやマークをしげしげと見つめる。
整然としたたたずまいは、昔から携行食・行動食として重宝されてきたストイックな性格そのまま。
それでいて、イマドキの板チョコは、これはチョコなのか?と思うようなイチゴたっぷりや、バナナ味なんてものもあれば、1枚数千円もする高級味まで広く深く受け入れる器なのだ。
バリッと割る感触、好きな大きさに割り、好きなだけ食べられる自由さ。誰かと分けることもできるし、一人ならそのままかじりついてもOK。
コドモの頃の憧れは、このかじりつき。
もちろん日本製の薄手のものにかぎる。明治のブラックがやっぱり一番かなあ。
こんなにかっこいい板チョコなのに、最近は個別包装が人気なのか、やや影が薄いのが心配だ。六花亭の板チョコがいつのまにか廃盤になってしまっていたのがショック...。
板チョコに一票、今日もわたしはチョコを割る。