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幻のそうめん

ようやく梅雨が明けたとおもったら、猛暑です。
8月の雑記は、データ部員の麺トークをお届けします。

暑い夏の休日、お昼ご飯といえば、やっぱりひんやり美味しい麺類です。中でも最近の我が家で食卓に上がる頻度が高いのは「そうめん」。

火を使う時間も、調理時間さえも短くしたい!! というわがままな要求にも応えてくれます。
さらに更に...マメに料理をされる方には信じられないかもしれない話ですが、同じお湯でオクラや、ナス、カボチャなどの夏野菜を茹でたり、蒸したりすると、おかずも一品できあがってしまうという、ズボラさんのためにあるような食べ物です。。

実はこの同時調理のアイディア、ある女流文学者のエッセイから頂戴したもの。

ある暑い夏の日、井戸端に野菜を洗いにいくと、威勢のいいおかみさんがやってきて、バテている様子の著者に「暑いときはなんでもいっぺんに済ませたらいい」といって、鍋ひとつで、おかずとそうめんを同時に作るコツを語る...

という展開です。

さて、その著者である女流文学者。

私は長いこと幸田文だと思い込んでいて、この記事を書くにあたって内容細目ファイルを検索。「幸田文台所帖」に収録のその名も「そうめん」という随筆を読んでみたのですが、まるで違う。

「幸田文台所帖」

幸田文(著)
平凡社(2009.3)

(これはこれで再読でも、とても面白かったのですが...。)

どうして、こんな手荒な、幸田文がやりそうもない料理を、そうだと思い込んでいたものか。どうも他の幸田文のエッセイでもないような気がしてきました。

私の願望が井戸端のおかみさんの姿をかりて現れたのかしら...。

そんなエッセイか、小説の一部を読んだことがあるよ、という方がいらしたら、ぜひともご教示ください。

夏の盛りは思いがけなく疲れるものです。
どうぞお身体にお気をつけてお過ごしくださいませ。

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