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闇が舞台の本

9月の雑記テーマは「ダークな本」
怖いもの、悪いもので魅力的な本をご紹介していきます。

というテーマをいただいたものの、自分、怖いもの、本でも映画でもあまり見たり読んだりしないことに気付きまして。
ダークなもの、ダーク...、暗い...、闇。
と連想して思い出したのがこちらの本。

こわれた腕環

おととし亡くなられたアメリカの作家、アーシュラ・K・ル=グウィンによる「ゲド戦記」の2巻にあたります。
ゲドとは人の名前で、魔法使い。ジブリのアニメになりましたが、時代的にはアニメより以前のお話です。

この巻の主人公は「アルハ」と呼ばれる少女。彼女は魔法を信じていない国で、古き墓所に仕える大巫女として暮らしています。そこへ魔法使いのゲドが盗賊として忍び込んでくるのです。大巫女が支配する、墓所の地下に広がる迷宮のまっただなかに。

物語の後半はこの地下迷宮が舞台です。ここは神聖な場所なので灯りをともすことも禁じられています。まさに光のない、まっくらやみ。自分だったら足がすくんで動けなくなってしまいそう。
しかしアルハは、そんな中でも自在に動き回ります。壁を指先でたどり、覚えた道順を思い浮かべながら。闇に包まれたこの場所だけが、彼女の場所であったから。
しかし、暗くて静かだった迷宮の闇はゲドにより、また周りの大人たちにより打ち破られます。それを見たアルハはどういった選択をするのか?ぜひお読みになって確かめてください。

ずいぶんとテーマから離れてしまいました。暦の上ではもう秋ですから、ホラーとか犯罪小説とか、本来のテーマの本にも手を出して読書の秋を楽しもうと思います。

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