« 33 | メイン | 新しく見つける不思議な世界 »

ながいながい分類記号の話~分類・件名のおはなし・106~

みなさんがよく目にする分類記号は、図書館の本の背ラベルに貼ってある3桁から5桁くらいのものかと思います。でも、NDCにしたがって分類記号を付与すると、理論上はとても長~い分類記号になるような主題があるのです。

その代表的なものが、319から始まる「外交.国際問題」の分類です。この分類には、「2国間の外交関係は、地理区分のうえゼロを付け、相手国によって地理区分」という注記がついています。NDCの一般補助表にある地理区分では、それぞれの国が示されています。日本は1、アジア全体は2、アジアの一国である中国は22、アメリカ合衆国は53...というように。いろいろな国の地理区分を眺めていると、3桁や4桁の数字が割り振られている国が多くあることに気がつきます。1つだけ、5桁の数字が割り振られている国がありました。39311という地理区分のコソボです。お隣...というかかつてコソボが属していたセルビアの地理区分は3931になっています。仮に、コソボとセルビアの対外関係を記した本があったとして、それに分類記号を付与することになったら、319の後ろにまずコソボの地理区分、0をつけてその後ろにセルビアの地理区分、ですので、319.3931103931という実に13桁の分類記号が振られることになるのです。

実際にはここまで長い分類記号を付与することはまずないですが、319.2962038や319.3460274くらいだったら付与されたMARCを見つけることができると思います。NDCを片手に、分類記号だけを見てどこの国とどこの国の関係の本か、なんて謎解きするのも楽しいかもしれませんね!

コメントを投稿

(投稿されたコメントは、TRCデータ部の営業時間内にアップいたします。投稿から掲載までお待ちいただく場合がありますがご了承ください。なお、メールアドレスはTRCデータ部から直接ご連絡する場合にのみ使用いたします。第三者への公開・提供はいたしません。)

2024年7月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

アーカイブ

全てのエントリーの一覧

リンク