皆様こんにちは。『春の』と銘打ったのに、もうすっかり夏(梅雨)で焦っているAS(学術情報ソリューション)の入江です。
今回はADEACで3~6月に公開・更新されたデジタルアーカイブをご紹介します。
◇『大網白里市/大網白里市デジタル博物館』(3月22日追加公開)
大網白里市美術会主催「デジタル美術展」が追加されました。
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止された第25回大網白里市ふるさと美術展の出展作品について、発表の機会が失われないようにとの思いから自治体と市民団体が協力して実現した新しい形の展覧会です。
絵画・彫刻・工芸・書道などバリエーション豊かな38作品をご覧いただけます。
◇『徳島県文化の森総合公園/とくしまデジタルアーカイブ』(4月20日追加公開)
徳島県立の文化機関5つによって構成された大規模アーカイブがパワーアップしました。
各機関が所蔵する個性的な資料が追加され、文書館からは引札(江戸期から大正頃にかけての広告チラシ)、博物館からは民具や自然誌など、新たな資料がいくつも公開されました。
もちろん既存のページも大きくアップデートされています。
たとえば、図書館所蔵の郷土関係和古書のページでは、江戸時代の「阿波名所図会」に翻刻文や解説文が追加され、研究の題材としても徳島観光の手がかりとしてもより活用しやすくなりました。
また、近代美術館のページでは資料追加に合わせて画家のタッチに迫る、日本画の筆づかいなどのページが整備され、新しい切り口から資料を探せるようになりました。
他にもこの場では紹介しきれない更新・追加点が山ほどありますので、どうぞご自分の目で確かめてみてください!
◇『大田原市/地域史資料デジタルアーカイブ』(5月28日新規公開)
栃木県大田原市の歴史や文化を手軽に探り、じっくりご覧いただくためのツールとして構築されました。
現在は、市町村合併以前に作成された大田原市・黒羽町・湯津上村の各市町村史の年表が掲載されています。それぞれの地域の年表を比較しながら閲覧できる作りになっています。
今後もコンテンツを追加していく予定ですのでお楽しみに。
◇『豊橋市/とよはしアーカイブ』(6月1日追加公開)
これまでは豊橋市図書館所蔵資料の発信が中心でしたが、新たに豊橋市美術博物館との連携が始まりました。
豊橋市美術博物館からは、東海道の宿場町として栄えた吉田(現在の豊橋市の中心部)に関する文献資料や工芸品、絵画作品などが公開されています。
特に、近代以降の絵画作品については、郷土作家の絵画を集めたページや素材に注目した絵画の特集など、様々な切り口から作品を紹介しています。
高精細でデジタル化された画像を自由に拡大しながら鑑賞できるため、通常の展示では確認することが難しい細部までお楽しみいただけます。
また、豊橋市図書館の所蔵品からも新たに資料が公開されました。注目は令和2年7月29日付で市有形文化財に指定された羽田八幡宮文庫旧蔵資料の資料で、愛知ゆかりの三英傑として名高い織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の書簡や、同時代を生きた後陽成天皇の宸翰などが高精細でご覧いただけます。