今月の雑記、テーマは「本×ごはん」です。
大抵は「名もなき料理」を作っていますが、レシピ本を見ながらきっちりその通りに作ることも楽しくて好きです。そして当然のことながら、ちゃんと作れば美味しい。
文章を見てその通りに料理を完成させるには一定の技術が必要だということに、自分が作るようになって気がつきました。
書いてあることを再現できる調理技術はもちろんのこと、
「〇〇切り」系の用語や「△cm長さ」といった微妙に独特な言い回し
最後にいきなり出てくる「茹でた青菜」(いつ茹でればよかったの?どう茹でるの?)
「適量」「お好みで」というこちらのセンスが問われるあたり。
なにより「中途半端に残っちゃうからいいや全部入れちゃえ」「合いそうだし茄子も入れてみよ」「ラー油...いいか、七味で」といったことを思わない、思ってもやらない精神力。
わたしは、文章を読んできちんとその通りに作れる人は「料理が得意な人」だと思っています。
本によって癖もありますし、自分の力量や味覚に合うレシピ本と長く付き合っていけたらいいですよね。一つの本で培った技術が、別の本で活きた時、お?私、成長した?なんて思います。
(「癖がある」とは言っても一冊の中では一貫性があるという点については、図書のいいところだと感じました。)
定番料理が、それぞれのレシピ本でどう書かれているか見比べるのも楽しいです。
わたしの本棚には「鯖の味噌煮」のレシピが6パターンありました。この秋冬「鯖の味噌煮作り比べ」をやってみようかな、その上でMyレシピを構築できたらいいな。
(と、思い付きで書いてみましたが、はたして自分はその中の一つのレシピのためだけに普段使わない白味噌を買うでしょうか。)
なお、わたしは「いいや全部入れちゃえ」などしたとしても、結果できたものが美味しければ、それを作った人は「料理が得意な人」だと思っています。
この食材が合いそうだと予想できるのも、自分好みの味に調節できるのも、全て素晴らしい技術。
結論→美味しければよし。
表紙に惹かれて買った、座右の書です。
「ひとり分の和食」