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関連を調査する~典拠のはなし~

こんにちは。典拠 小松です。
1月の「典拠のはなし」にもあったように、今年から個人名と団体名の典拠ファイルの関連(企業と創業者、創作グループとそのメンバーなど)の提供を始めました。

これまでも相互参照という形で、別のファイル同士を関連づけていましたが、同一人物、同一団体の複数ある名称を関連するにとどまっていました。それに対して今年からの個人名と団体名との関連は、関係が深いファイル同士とはいえ、別のもの(人と団体)同士の関連。典拠ファイル上の見た目は同じようですが、今までの典拠ファイルにはなかったタイプの情報です。

同一人(団体)ではないものとの関係を調査するために、データ部になかった参考資料を見ることが増えました。その中でも大活躍したのがこちらです。

「日本の創業者 近現代起業家人名事典」
(日外アソシエーツ株式会社 2010.3)

著名な日本企業800社の創業者865人を収録したこの資料。企業と創業者を関連づけるのに、大変役立ってくれました。

日本の創業者をはじめとした参考資料を参照しつつ企業と創業者の典拠ファイルの有無をそれぞれ検索。

両者ともに典拠ファイルがあれば、それらを関連するのが適切か否かを検討。

適切と判断されれば、それぞれの典拠ファイルに関連の情報を追加。

アナログかつ地道な作業でしたが、1件のファイルからは見えないものが浮かび上がるのが新鮮で、思いがけず心がウキウキする作業になりました。時にはこんなトリビアも。

味の素の創業者(鈴木三郎助)とメルシャンの創業者(鈴木忠治)は兄弟。
三郎助が相場で失敗して資産をなくしたことから、母と妻が地元の海藻カジメを利用したヨード製造業を開始。そこに三郎助と忠治の兄弟も加わり、味の素の製造販売事業もおこした。メルシャン(創業時の名称は昭和酒造)の始まりは味の素の製造過程できる副産物を利用した合成清酒の開発を弟が思いついたことからだとか。

味の素HPのレシピの使用ワインがメルシャンだったのはそれでだったんですね。

トリビアはさておき。

関連の強みは、多くのファイルが関連すればするほど発揮されます。典拠ファイルの関連づけ作業は、参考資料と図書から今後も継続してまいります。 また、今後出版される図書からもどんどん関連が判明していくはずです。進化していく関連を、ぜひご活用ください。

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