明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名のお知らせ」を掲載しています。
新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。
2022年5月の新設は4件でした。
そのひとつが「合成生物学」です。
構成的生物学、シンセティックバイオロジーともいいます。
人工的にゲノムDNA、酵素、細胞、組織、生物の個体などを再構成することで、生命システム・生命現象への理解を深めたり、有用な物質を生産することをめざす学問分野のことのようです。
「生物工学」「遺伝子工学」といった件名と関係が深いことばですが、より広い概念を含むものとして件名に採用しました。
「人工生命」という件名もありますが、こちらは生命現象をコンピュータ上に再現することに使用しています。
「合成生物学」という字を見ておもわずホムンクルスだったり、キメラだったりを連想してしまった私。サイエンスよりもフィクションに親しんできたのが丸わかりですね。
関係ないとまでは言いきれない(?)ですが、おそらくもっと身近な産業技術への応用が期待されて盛り上がっている分野かと思います。2018年から一般向けの図書のタイトルにもあらわれるようになりました。
具体的にどんな研究がおこなわれているのか興味がある方は、件名「合成生物学」が付与された図書を是非お手にとってみてください。