今回は件名、特に地名細目についてです。
そもそも地名細目って?
ざっくり申しますと、主題の件名に「-」に続けてついている地名です。
『基本件名標目表(BSH) 第4版』にしたがって、主題について地域を限定して記述した図書については、主題を主標目としてそのもとに-を用いて地名を細目として付加して表しています。
「医療-日本」「地質-神戸市」といった件名の、「医療」「地質」が主標目、「-日本」「-神戸市」の部分が地名細目となります。
さて、この地名細目についてですが、TRC MARC/Tタイプの改定とあわせて、2022年より地名細目を付加する件名主標目を順次拡充しています。
これまでTRC MARCでは、地名細目を付加する件名主標目を限定していました。
たとえば、「祭り」「年中行事」には地名細目を付加していたのですが、「盆踊」には付加していませんでした。
というわけで、東京のお祭りがテーマの本の件名は「祭り-東京都」ですが、東京の盆踊りがテーマの本の件名は「盆踊」という状態でした。
2022年に入り、東京の盆踊りがテーマの本が刊行されましたので、MARCを作成する際に「盆踊」という件名主標目も地名細目を付加する対象に加え、「盆踊-東京都」という件名を付与しました。
これで"東京の"など地域を限定して探しやすくなりました。
ちなみに地域を限定せずに探したいときには、件名「盆踊」の前方一致で検索すると「盆踊」「盆踊-東京都」「盆踊-大阪府」などを含んだ盆踊り全般が検索結果に出てきます。
今後も、地域に関係する資料をみつける手がかりとなるよう、地名細目を付加する件名主標目を増やしていく予定です。