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ADEAC2024春の公開情報その1

ADEACでは今年も年明け以降、数多くのデジタルアーカイブが公開・更新されました。
4/8・15・22の3回にわたって、新規公開や大きくアップデートした機関の魅力や見どころをお伝えします。
今回は2・3月に新規公開された機関についてご紹介します。

◇『新発田市/新発田市デジタルアーカイブ』(2月1日新規公開)
新潟県にある新発田市歴史図書館が所蔵する江戸時代の越後の様子を描いた越後国絵図4点を公開しました。

その中で最も大きな「正保越後国絵図(元禄年間写)」は縦5.4m、横10mもあり、現存する詳細な越後国絵図としては最古・最大です。これだけの大きさのものを公開する為には、広げる場所の確保も大変だったそうです。
この度、高精細にデジタル化したことで、インターネットで自由に拡大・縮小して隅々まで見ることができるようになりました。

ほかには正保越後国絵図を基に加筆された「元禄十三年 越後国岩船蒲原郡絵図」(1)と(2)、天保8年作成の「越後国 村上新発田領 十巻絵図」をご覧いただけます。
これらの絵図を比べてみると、開削された河口・干拓が進み陸化した紫雲寺潟など、江戸時代の終わりまでの新発田市の様子を見ることができます。

◇『北茨城市/北茨城市デジタルアーカイブ』(3月22日新規公開)
茨城県の最北端に位置する北茨城市はかつて炭鉱の町として活況を呈した地域で、自然豊かで風光明媚な海岸線や渓谷美など、観光名所も多くあります。
このデジタルアーカイブではそんな北茨城市を知るための貴重な史料を公開しています。

見どころの1つは神岡上古墳群から出土した七鈴鏡で、360度自由に動かして閲覧できる3Dデータや、鈴の音を実際に聞ける動画などが公開されています。
また、市所蔵の写真と市民公募により集められた写真をテーマ・地区・年代別に検索できるようになっていて、明治40年代から平成までの北茨城市を振り返ることができます。
北茨城市出身の童謡詩人「野口雨情」とソプラノ歌手「ベルトラメリ能子」の貴重資料もご覧いただけます。

◇『泉佐野市/泉佐野市デジタルアーカイブ』(3月29日新規公開)
大阪府の泉佐野市が所有する豊富な資料を広く、末永く伝えていくために構築されたデジタルアーカイブです。
郷土資料や行政資料を細かいカテゴリ別に探して閲覧できるほか、年代や地図といった切り口から探すことができます。

また、写真・映像・ガイドブック・パンフレットといった様々な形で市内の観光資料を見ることができるほか、市内にある文化財や「日本遺産」の情報も掲載されているため、デジタルアーカイブを見た後は現地を訪れてみたくなること間違いなしです。

特殊なコンテンツとしては文永8年(1271年)に建立された国宝建造物「慈眼院多宝塔」のパノラマ映像や、国指定登録有形文化財「新井家住宅」の敷地内パノラマ、ドローン空撮などもご覧いただけます。


◇『菊池市/菊池市デジタルアーカイブ』(3月29日新規公開)

熊本県北部に位置する菊池市は、平安時代から戦国時代まで約450年の間にこの地方で栄えた武士の菊池一族の城下町として栄えてきた地方です。そんな菊池一族にまつわる史料をはじめ、この地域に関する様々な資料を公開しています。
掲載資料は多岐に及び、トップページにあるカテゴリ別の一覧や、地図画面から気になる資料を探して閲覧できます。
トップページ以外には、おもに小学生向けの学習コンテンツとして「菊池市の歴史について知る・学ぶ」のページを作成して、学校の授業などを通して菊池の歴史について学べるようにもなっています。
街並みや伝統行事、祭、明治時代や昭和初期の学校の様子など、地域の歴史を物語る貴重な資料を豊富に掲載しているので、年齢問わず郷土についての調べものにご活用いただけます。

今回の紹介は以上です。次回4/15は4月に入ってから公開された機関についてご紹介します。

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