« 漢字表記のありがたみ ~典拠のはなし~ | メイン | めくるめく頭足類の世界 »

ADEAC2025春の公開情報その1

今年2~4月にかけてADEACで新規公開されたデジタルアーカイブを、今日・4/21・4/28の3回に分けてご紹介します。
今回は2月から3月半ばの新規公開機関をご紹介します。

◇『曹洞宗大本山總持寺デジタルアーカイブ』(2月26日新規公開)
曹洞宗大本山總持寺が継承してきた禅・曹洞宗の教えや貴重な文化財・寺宝に触れることができるデジタルアーカイブです。
令和6年に大本山總持寺の開創者・瑩山禅師の700回大遠忌を迎えることを機縁として公開されました。

總持寺がどんな寺院か、どのような資料があるかを知りたい場合は「總持寺の歴史」のページで所蔵史資料を軸に總持寺の歴史を時系列に沿って学べます。
こどもむけに作られた「日本文化と禅」では、總持寺で修行しているソウジくんが總持寺や仏教に関するさまざまな疑問にわかりやすい解説や参考資料を見せて答えてくれる「教えて!ソウジくん」があります。
このページで修行して總持寺に詳しくなったら、「クイズ めざせ、總持寺マスター!」に挑戦してみてください。
内容が充実していて大人でも楽しめます。

◇『平塚市図書館/ひらつかデジタルアーカイブ』(3月11日新規公開)
神奈川県平塚市内の図書館をはじめとする公共施設の所蔵資料を閲覧できるデジタルアーカイブです。
様々な資料がありますが、その中でも「七夕まつりコレクション」「平塚大空襲」に関する資料がピックアップされています。

七夕まつりコレクション」では日本三大七夕祭りの1つに数えられる平塚の七夕まつりに関連する資料を種類別・年代別に分け、時代ごとの雰囲気を感じることのできるページです。
平塚大空襲」の特集ページでは、空襲の様子や当時の市民生活を伝える資料のほか、実際に空襲を体験された方による証言のインタビュー動画が公開されています。
平塚について学べる貴重な資料がたくさん公開されているので是非ご覧ください。

◇『神奈川大学日本常民文化研究所/漁場図デジタルコレクション~描かれた海~』(3月14日新規公開)
神奈川大学日本常民文化研究所が日本全国の海村から収集した約700点の漁場図のうち約100点を公開しています。
多くは江戸時代から戦前にかけて作成されたもので、各地域の文化や経済活動を知るうえで非常に価値のある資料です。

資料名・地域名・作成年代等の基本的な情報で探せるのはもちろん、漁場図に描かれた「磯」「根」「山」「魚付林」「ヤマアテ線」「漁具」などの景観情報をキーに資料を探して高精細画像をご覧いただけます。
さらに、漁場図の絵図面に書き込まれた文字情報(くずし字)を翻刻して、現代の文字で閲覧できます。
一部の資料では絵図にくずし字を重ねて表示できるようになっています。

今後も順次公開数が増えていく見込みです。

◇『鈴鹿市文化財課/みんなの郷土資料室デジタルアーカイブ』(3月14日新規公開)
三重県の北中部に位置する鈴鹿市の郷土資料を公開するデジタルアーカイブです。
様々な資料がある中で「鈴鹿の伝統技術・伊勢型紙をみる」「鈴鹿の記憶」という2つの特集ページがあります。

鈴鹿の伝統技術・伊勢型紙をみる」の特集ページでは、日本の染色史に大きな影響を与え国の重要無形文化財に指定された伊勢型紙の技術やコレクションを紹介しています。
人間国宝に指定された職人が作成した精緻な型紙の画像を見たり、技法・文様から型紙を探して閲覧できます。
ページの最後には伊勢型紙の用語集も掲載されているので、事前知識がない方も楽しく型紙を鑑賞できます。

鈴鹿の記憶」では、昭和17年に軍都として誕生した鈴鹿市の戦中・戦後の歩みを振り返ることができます。
鈴鹿市が市制70周年記念事業として75歳以上の市民から戦中・戦後の証言を集めた『鈴鹿の記憶-戦中・戦後の証言と資料-』の刊本画像や、そこに掲載された写真および伊勢新聞のデータベース、昭和13年以降の鈴鹿市の主な出来事を取り上げた略年表から、現在に至るまでの鈴鹿市の歩みをご覧いただけます。

◇『岡山市立図書館/岡山市立図書館デジタルアーカイブ』(3月21日新規公開)
大正7年(1918)に開館した岡山市立図書館が「岡山のことなら何でもわかる図書館」を目標にかかげ収集してきた多様な資料の一部が収録されています。

特集コンテンツとして、弘化4年(1847)岡山城下に架けられた京橋の渡り初め式を描いた「備前岡山京橋渡り初図」に動きを付けて町の賑わいを示したアニメーションや、城下の豪商・国富家に伝わった古文書を翻刻を見ながら読み解けるページが用意されています。

また、岡山城・後楽園・京橋など市内の有名な場所・人や、身近なテーマをもとに資料を探すことができます。
「岡山について調べものがしたい」という方にぜひ使っていただきたいデジタルアーカイブです。

今回の紹介は以上です。次回の更新では3月末に公開された新規機関をご紹介します。

コメントを投稿

(投稿されたコメントは、TRCデータ部の営業時間内にアップいたします。投稿から掲載までお待ちいただく場合がありますがご了承ください。なお、メールアドレスはTRCデータ部から直接ご連絡する場合にのみ使用いたします。第三者への公開・提供はいたしません。)

2025年4月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

アーカイブ

全てのエントリーの一覧

リンク