典拠・望月です。
今日は典拠のこぼれ話をすこし。
先週、新規の著者が、毎日平均80人以上登場するとご紹介しました。
これだけの数が出続けると、結構あるんですね、あれが。
そう、同姓同名の別人。
典拠班では、典拠ファイルにいる人を一人目と考えて、「二人目が出ました」とか「この人、三人目の疑いありです」とかいう風に言うこともあります。
この日、迷った例をご紹介。
典拠ファイルにいたのは、洋画家の秋山泉さん。
同姓同名で登場したのが、子どもの本のさし絵をされた秋山泉さん。
図書の著者紹介には肩書はありませんでしたが、山梨県の出身だとありました。
こ、これは同じ人?それとも二人目?
という訳で調査です。
参考資料に典拠ファイルにいた秋山泉さんの情報を発見!これに出身地が山梨県とあったので、ああよかった、同じ人だったんだ、と思ったとたん典拠の第六感が作動しました。
結構活動歴がある画家の割には、今回の本の著者紹介はあっさりしていました。ここ2~3年の展覧会情報しか載っていません。
インターネットで見た作品と、今回の本の絵と、なんか雰囲気も違う気が。
これは、聞いておいたほうがいいでしょう。
ということで出版社に確認すると、すぐに担当の人が別人だと教えてくれました。
やっぱりべつの人でしたか!
めでたく二人目としてファイルを作成。データを混在させずにすみました。
いろいろ調べて証拠を集め、白黒はっきりさせる。少ない証拠から推理することもある。
典拠の仕事は探偵の仕事に少しだけ似ているように思います。