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きょうのデータ部☆(8/26)

文庫本を上からみると、本の上「天」と呼ばれる部分が
すべすべのものと、ギザギザのものがあるのにお気づきでしょうか。

090826-1.jpg

※おわかりになるでしょうか? 上3冊がすべすべ、下がギザギザです

ギザギザしているのは、製本段階でこの部分を裁断していないわけですが、
不良品ではありません。「天アンカット」という製本スタイルです。

代表格 新潮文庫と岩波文庫のwebサイトをみてみると…

「新潮文庫」の特長 その1
「岩波文庫」→文庫豆知識へ

新潮文庫は、紐しおりを付けているため天を裁断しない
岩波文庫は、フランス装のような趣を出すためと解説されています。

ほかには、創元推理文庫、角川文庫(一部)など 昔から長く親しまれているシリーズによくみられるようです。このギザギザは 老舗のこだわり だったのですね。

文庫だけではなく新書や通常の単行本にも天アンカットの手法は使われています。まずお手持ちの本を見比べてみてはいかがでしょう。 (けっこう熱中します)

コメント (2)

ハミルカ:

「天アンカット」、『ほぼ日刊イトイ新聞 - 新潮文庫のささやかな秘密。』(http://www.1101.com/shincho/05-04-18.html)を読むまでは、普通に、「あ~、海苔巻きの切れ端のようなものかなぁ?」とたまたま一番上で切断されたものと思っていましたが、そうなんですよねぇ…

『製本工房から』(栃折久美子,冬樹社,1978.6)に書いていましたが、西洋ではほこりのたまりやすい天アンカットって見られないとのことです。なので、『フランス装のような趣』とは如何に?といった感じです。

図書館としては、天アンカットの図書も常に貸し出されると良いのですが、書架にあるとやはり埃がたまりやすく、取りにくい…
某店のようにグラインダーで削るか。笑

新刊目録 大谷:

ハミルカさんこんにちは。
確かに、天がギザギザだとホコリが溜まりやすくて困るというご意見もあり、好みが分かれるようですね。

もっとも、私の自宅の文庫本はほとんど横積みなのでもはや天のホコリについては何も言えません。。夏に読もうと毎年思ってはツンドクになっている「レイテ戦記」(中公文庫 全3巻)のギザギサがこっちを向いているのを見ると切ないです。

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