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おいしそうな匂いで包みます

このところいいお天気が続いていますが、立冬を迎えて気温はさすがに冬ですね。この季節、身体が冷え切った時には、自販機のコーヒーもいいのですが、コーンスープがやけに気になったりします。

コーンスープというと、私は入社当時のことをよく思い出します。

当時、新刊目録は今仕事をしているビルのお向かいのビルの4Fにありました。
同じビルの6Fに図書館蔵書があったのですが、人の行き来はそれほど多くなく、私は配属されて挨拶をしに行くその日まで6Fに足を踏み入れたことがありませんでした。

6Fに挨拶にいったそのときの第一印象は、これからお世話になる上司や先輩の姿でもなく、棚の古い本でも、ダンボールの山でもなく、なんとコーンスープの匂いでした。

その匂いのもとはこれ。

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梱包材です。

こんな風に、箱の中に本を詰める時、箱や本同士が擦れあって傷むことのないように、空いている隙間に詰めて、中身を安定させます。図書館蔵書では特に古くなってもろい本や、貴重な本も多いのでかなり厳重に梱包しています。

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以前気になって聞いたところ、原料にトウモロコシは使われていないということでしたが、本当にコーンスープとそっくりの匂いでした。

よくよくかいで見れば、強いにおいではありませんし、今はもう、鼻がなれてしまったのか、材質が少し変わったのか、職場の空気にはコーンスープの「コ」の字も感じられませんけれども。

そんなことを思い出しながら、缶入りのコーンスープを飲んでみると、必ず最後に何粒か缶に残ってしまって、なんだか口惜しい思いをすることになるのでした。

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