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TRC MARCに見たCSR報告書の10年

こんにちは。図書館蔵書 小松です。

毎月、入荷している図書の顔ぶれを見ながら、ブログを書いています。
今、図書館蔵書に目だってたくさん入荷しているのは、一般的に「環境報告書」「サステナビリティレポート」「CSR報告書」・・・などの名前で発行される、企業の社会的責任に関係する活動の報告書です。

この社会的責任という考え方、wikipediaによればアメリカでは1990年代の後半から一般的になってきたそうで、それを裏付けるようにTRC MARCで見るこの種の報告書の第1号は、アメリカの自動車会社、ゼネラルモーターズの「General Motors environmental,health and safety report」でした。

2000年代前半には、国内の企業からも、環境への配慮をメインに報告した「環境報告書」の刊行が相次ぎ、2000年代半ばくらいから、だんだんと「サステナビリティレポート」「社会的責任報告書」「CSR報告書」と名前も変わり、環境のみでなく、従業員の人権や、地域の雇用創出、消費者への情報開示など、多岐にわたる内容を扱う報告書へと変わっていったようです。

この転換期のころは、ちょうど小松が図書館蔵書に配属されたころ。刊行される度にタイトルが変わったり、webに詳細版を載せて冊子はダイジェストになったり、会社が合併したり、発行部署が変わったり・・・といった、この種の報告書ならではの特殊事情に翻弄されたものでした。

最近は、CSRで扱うものが多岐にわたってきたためか、改めて環境を扱ったものと、それ以外のCSRの報告を分けて刊行する傾向が出てきたようです。またまた、ちょっと翻弄される今日この頃。

TRC MARCで、環境報告書やCSR報告書を検索される際は、件名で"環境管理"and 企業名で検索ができます(環境以外のCSRについて多く扱っている報告書に関しては、件名"企業の社会的責任"を付与していますが、"環境管理"も2番目の件名として付与しています)。なかなか普段は見る機会のない報告書ですが、内容は工夫が凝らしてあったり、企業風土が伺えるものも多く、けっこう見ごたえがあります。

9月になって、ちょっと遅まきながら、大人の自由研究として読んだり、それを踏まえて工場見学にいったりするのも、面白いかもしれません。

最近話題だった工場見学本には、こんなものがありました。


オンライン書店ビーケーワン:工場見学首都圏決定版 スゴイ!!
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学研パブリッシング(2011.7)
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