月末にお届けしている「MARCや検索のはなし」。
今回はタイトルの注記についてお話します。
タイトルは本の顔ということで、出版社もインパクトやデザインを考えて、あの手この手で目を引くタイトルをつけます。
たとえばこちらの本。
保育社(2011.4)
レキジョ(歴女)ではないです。何を育てるのでしょう?
正解はリケダン=理系男子、リケジョ=理系女子。(見にくいですが表紙にあります)
理系の子どもの育てかただったんですね。
たしかに、「理系男子」と漢字であるよりも「リケダン」の方が親しみやすく、何より興味をそそられます。
上手い言葉を考えるものね、と感心しつつ、ここで本題です。
目録上、タイトルはどのように表記したらよいでしょう。
本タイトルとして採用できるものが1つなので、まずはいつも通り、4情報源の表示を参考に1つ決めます。
標題紙>奥付>背>表紙の優先順位で見た結果、
「リケダン、リケジョの育てかた」を本タイトルとして採用しました。
本タイトル:リケダン、リケジョの育てかた
さて、今度は理系男子・理系女子の扱いです。
リケダン=理系男子 という説明ですので、タイトル関連情報にするのも適切ではなさそうです。
TRCでは、本タイトルに説明的な言葉があった場合、別タイトル という注記をしています。
本タイトル:リケダン、リケジョの育てかた
別タイトル:理系男子 理系女子の育てかた
こうしておけば、"リケダン"という言葉を知らない人でも、理系男子にまつわるこの本に出会う可能性がぐんと広がります。
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それにしても、理系になれるかどうかは中学生までで決まるんですね。
今更リケジョになりたい!とまで高望みはしませんが、せめて地図を見て迷わない程度の空間把握能力は手に入れたい、と切実に願うブンジョ(文系女子)なのでした。