こんにちは。
AV(録音・映像資料)の岩瀬です。
この間、こんなCDのMARCを作りました。
「LAST ONE 原田芳雄ファーストアルバム」(MARC No.12900812)
1977年にレコードとしてリリースされたこの作品、俳優・原田芳雄さんのデビューアルバムだそうなのですが…。ファーストアルバムなのに、LAST?
俳優としてのキャリアの方が先だった原田さんの、アルバムなんてこれっきりだよ、という洒落っ気が込められたタイトルなのかもしれないのですが(詳しいことは存じませんけど)、今見てしまうと、この「LAST」の文字、なんとなく、昨年7月の訃報に触れた時のようにちょっと寂しい気持ちになりました。
原田さんが亡くなられた後の、12月に初CD化されたのだそうです。
そんなCDを前に、原田さんが出演された映画を見たときの記憶がよみがえりました。
ギター片手に“流し”を演じていた原田さんが劇中、「あたしねえ、これでもアルバム出してんですよ、1枚」みたいなセリフを言っていて、それがあまりにも自然なので、映画であることを忘れて、もしかしてホントに出してるかも、と信じてしまいそうになったこと。
これとは別の出演作で、主題歌を歌う独特の渋い歌声に、ちょっとした驚きを感じた時のこと。
でも、本当に、音楽活動もなさってたんですね。
そうやって思い返してみると、映画やアルバムなど、亡くなった後にも姿や声が残る、俳優や歌手という職業は、こわいような、幸せなような、不思議な仕事だな、と感じました。
DVDもCDも、どんどん技術が進化して、最初に封切られた時の鮮やかさを再現した画面、演奏された当時に優るほどの臨場感あふれる音などを楽しめるものが増えてきました。
それらを通して、何度でも楽しませてもらえる私たちは、とても幸せなのかもしれない、とそんなことを思いました。