こんにちは。データぶー子です。
今週は一年で一番忙しかったかもしれません。
まさに本の洪水。フロアのあちこちで本が積み重なり、溢れかえっております!!
新刊書のMARCができるまでを駆け足でご紹介してまいりました。
今日が最終回です。
~ 校正術いろいろ その1 ~
本がTRCに届いてから3日目。
ひとまず完成したMARCが、あらゆる角度からの校正攻撃にさらされる日です。
まずは、1冊1冊を点呼して、行方不明がないかを確認。
みんな揃って整列したら、怒涛の攻撃開始です。
前日までの校正は、1冊のMARCの全情報をひとつずつ本と照らし合わせて確認する作業でした。
今日の校正は、1冊のMARCから一部の情報を取り出して、他のMARCと比べるという作業です。
前日に「ひとまず完成」の段階まで終了したMARCを対象に、数パターンの校正をおこないます。例えば、「タイトルとその読み仮名」の担当は、前日の処理冊数分のタイトルと読み仮名だけを校正します。
1冊を集中的に見る校正と、数百冊の全体に目を通す校正。2種類を使い分けることで、正確でムラのないMARCをめざします。
いわゆる「カード」形式になったリストです。
タイトル・責任表示・注記などの重要項目を集中的にチェック。260万件超を誇るTRC MARCのデータベースもフル活用して、以前に刊行された本とも比べていきます。
~ 校正術いろいろ その2 ~
「タイトル」「シリーズ」「出版者」など、関連項目を絞ってチェックする校正は12種類。各担当者が長~いリスト(どのくらい長いかは前日の冊数によります)に目をこらします。眼精疲労、そして時に猛烈に襲ってくる眠気との闘いです。
データ部で本の実物を見られるのはほんの数日。限られた時間の中で、なるべく多くの人が違う角度から確認できるように編み出された技、それがこの多種多様なリスト類なのです。
これは「シリーズ」に関連する情報をチェックするリストです。
タイトル・シリーズ・シリーズ番号・大きさ・利用対象などの項目があります。
大きさが違っていませんか? シリーズ番号が抜けていませんか?
こちらは、「週刊新刊全点案内」編集用。
誤字・脱字はありませんか?
過酷な校正攻撃に耐え抜いた本は、いよいよデータ部から旅立ちます。思えば長いお付き合い...ってすいません、たったの4日でした。
到着した時と同じように箱詰めされて、出発です。
お名残惜しや...
本が旅立つとMARCも完成。データ部メンバーのキビシイ目を幾度もかいくぐり、やっと図書館でみなさんが目にする形にまでたどりつきました。
完成したMARCについては、TRCが図書館向けに提供しているオンラインサービス「TOOLi」で日々確認していただけるほか、1週間ぶんをまとめた「週刊新刊全点案内」(毎週火曜日発行)として冊子体でもご覧いただけます。
発売前の商品見本がデータ部に到着してから4日。今日あたり、新刊書として本屋さんの店頭に並んでいるはずです。
チェック中に気になったあの本を探しに、帰りに寄ってみようかな...
TOOLiではこんな風にご覧いただけます