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補記のはなし 2(データ部ログ ダイジェスト 第3弾)図書館蔵書編 4

こんにちは、データぶー子です♪

今週前半は春めいた陽気で、もう桜が咲くわ!と楽しみにしていたのに、今日はしとしとと雨が降って、ちょっと肌寒いです。


この時期の雨、「花起こしの雨」というのだそうです。
綺麗な名前だけど、なんだかじれったい気持ちですね。

さて、気を取り直して、本日はダイジェストの4回目。


前回は図書に記載されていない発行者を〔 〕(ブラケット)に入れて補うおはなしでした。
今日は、そこからちょっと対象がひろがるみたい。

yubisashir20.gif

         ~☆~☆~

出版に関する事項の通常の入力の方法については、MARC MANIAX目録の「本の本籍 ~出版者の話~」に詳しいことがのっていますので、そちらを参照してください。

出版に関する事項の主なものは、出版者、出版地、出版年の3つです。

たとえば、発行者と同様に、出版地に関しても、情報源に記載されていない場合補記をしています。

出版地版年なし.jpg

上記のように、奥付に発行者の表示はあっても、住所まで記載されていないケースがしばしばあります。

自治体の内部の組織(~市〇〇課、~市教育委員会など)であれば、その自治体を補記しています。それ以外は、発行者と同じように、奥付以外の情報源、図書になければ参考資料を使って補記をします。

補記するものは、時には外国の地名のこともありますし、古い資料の場合は、すでにない自治体名が入ることもあります。近年の市町村合併で消滅した自治体はもちろんのこと、中には「〇〇町(東京府)」など、時代を感じさせるものがあることも。出版年を考慮して補記をするので、自治体の変遷をたどっての作業になることもあります。

また、出版年も補記をする機会が多い項目のひとつです。
情報源に出版年が表示されていない時の手順は、出版地や、昨日お話しした発行者と同様です。

展覧会の図録などは、コピーライトの記号があれば、そこからブラケットなしで「c2009」というように、コピーライトのcにつなげた形で、前書きや後書きから判明する場合は「2000まえがき(図書の記述のまま)」の形で採用します。この辺のことはMARC MANIAX目録の「本の本籍 ~出版者の話~」にわかりやすくのっています。

〔 〕で補記するのはそれ以外ですが、その場合は「2009年3月現在」といった表示や、図書の中の年表などを手がかりにします。そこでなお、出版年がきちんと判明しない場合は、〔199-〕〔200-〕(それぞれ90年代、2000年以降であることは内容などから確かだが、それ以上特定できないという意味)などの形を使うこともあります。

情報源から省略されがちな出版年ですが、図書の内容との関係が深いので、この補記があるとないとでは、かなりMARCの使いやすさが変わるのではないでしょうか。

★ぶー子からひとこと

行政資料のようなものは情報源や情報が省略されがちなのね。

だからといって、情報源にあるものだけでMARCを作ると、資料を探せなくなったり、MARCから図書の中身がわからなくなったりして、せっかくの資料を活用できなくなっちゃう。そこで補記が必要になってくるわけ。

図書の中身から発行者などを推定するのは機械にはできないワザよね。
こういうところ、人の手でデータを作成してる強みなのかしら。

もし〔 〕(ブラケット)を見かけたら、お話ししたようなことを思い出して、ぜひ活用してくださいね。

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