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文化財調査報告書のMARC 3(データ部ログ ダイジェスト 第3弾)図書館蔵書編 7

今日で今回のダイジェストは最終回なの。
最後の回の今日は手ごわい(?)わよ。

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~☆~☆~

ここで主に見ていくのは、

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↑これ(地名辞典)と、


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↑これ(図書現物の抄録)。

辞典と現物の抄録を見比べて入力、そしてチェックをしていきます。そこで、辞典と抄録の読み方が一致していれば話は早いのですが、そうとも限りません。


◎ 辞典=抄録
〇 辞典に項目や読み方なし、抄録のみ参考
△ 辞典≠抄録

△の場合・・・とても困ります。

辞典にある読み方と抄録のふりがな、どちらもまったくの間違いとは言えません。そして、その図書を探す利用者の立場にたってみると、ある地名に読み方が2通りあってもそんなことは知るすべもありません。自分が知っている読み方で検索ができなかったら、その図書は図書館にないと思ってしまいますよね。

MARCを作成する私たちとしては、そのような状況になることは可能な限り避けたいのです。とすると、どちらの読み方でも検索が可能なようにしなければなりません。

そのために、このような場合、第1ヨミの項目に図書にあるヨミを、第2ヨミの項目に参考資料のヨミを入力しています。

(例)
タイトル 八千代市道地遺跡
第1ヨミ ヤチヨシ/ドウチ/イセキ
第2ヨミ ヤチヨシ/ミジジ/イセキ

MARCにはこのように入力しています。これで、上記の場合は「ドウチ」と「ミジジ」どちらで検索しても図書が見つかるようになります。

MARCの上では、この1行を追加するかしないかだけのことなのですが、地名の読み方はいろいろなので「これはミチジでしょう」などと、個人の感覚に頼ることはできません。あやしいと感じるものも、そうでないものも全て調べざるをえないので、作業はかなりの量になります。

多くなってくると、図書のコピーに読み方を書き込んだり(しかも何種類もあるときもあるのです)。
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ですから、こんなときには、とても大変。
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こうして、検索の便宜のために、手間ひま惜しまずに入力した、第2ヨミの項目、ぜひぜひ活用いただければと思います。

★ぶー子からひとこと

MARCとはあんまり関係ないけど、遺跡の発掘調査報告書は、土木工事で遺跡がでちゃった(!)時によく作成されるらしいわ。だから、報告書が刊行された時は、遺跡はもうないってこともよくあるらしいのよ。だったら、なおさら報告書をきちんと探せることって大事ね。

目次を載せておきますね。

第1回 図書館蔵書で扱う図書
第2回 4情報源がそろわない場合
第3回 補記のはなし 1
第4回 補記のはなし 2
第5回 文化財調査報告書のMARC 1
第6回 文化財調査報告書のMARC 2
第7回 文化財調査報告書のMARC 3(この記事です)

これで図書館蔵書のダイジェストはいったん終了ですが、
来週は、新学年のスタートに向けて、子どもの本の探し方についてのダイジェストが始まります。

ぶー子も年度はじめはいそがしい、いそがしい!
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では、また来週♪

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