こんにちは、典拠 小松です。
典拠ファイルは何のためにあるのか、というのは今までもブログで、ざっくり、マニアックに、あの手この手で、お話ししてきました。その多くは新しく出現した著者についてお話してきたのですが、今日は、すでに作成されている典拠ファイルの管理についてお話をしたいと思います。
例えば、個人名典拠ファイルを作成する際に図書にルビがなく、参考資料類にも読み方がなかった場合、出版者に問い合わせたり、推定でヨミを入力することもあります。それはあくまで仮の読み方ということになりますので、今後の著作にルビが入ることがあれば、その情報がほしいところです。
そこで、新刊目録を作成するメンバーも典拠ファイルの情報を確認し、新しい著作にルビがあった時に「これは典拠班がほしがっていた情報だ」と図書を典拠班に渡します。著者の識別に影響する他の情報についても同様です。
それをうけて典拠班では、情報の変更や追加をして今後の著者の識別に備えます。
主に下記のような種類のものです。
・カナ形出典の変更
(より信頼できる情報からカナ形をとり、情報の採用元(出典)を表すコードを付与します。くわしくはこちら)
・生没年の追加
・著者の識別に影響する肩書の変更
・別の表記、ヨミなどの参照形の作成
・受賞情報の追加
・別名が判明した場合の相互参照の追加
蔵書する図書館とは異なり、データ部にとって図書は通り過ぎていくものなので、こうした情報との出会いは一期一会。著者が次の図書を執筆したとき、それが別のジャンルの執筆であってもスムーズにリンクができるように、また別人を同一人と間違えてリンクしてしまわないように情報を蓄積しておきます。
すっきりと著者を識別して検索するために、目録と典拠のメンバーに日々見守り(見張り?)続けられている典拠ファイルをぜひよろしくお願いいたします。
~データ部ログ更新お休みのお知らせ~
TRCデータ部は、8月11日(月)から15日(金)まで、夏季休業となります。
ブログの更新もお休みさせていただきます。