今年のノーベル物理学賞は、赤崎勇さん、天野浩さん、中村修二さんの3人が、「青色発光ダイオード」の発明により受賞しました。
「青色発光ダイオード」について書かれた本は、件名としては「発光ダイオード」、分類としては549.81です。
LEDは、「発光ダイオード」の参照語です。
「日本十進分類法 新訂9版」(NDC)を開いてみると、549の項目名は「電子工学」です。
そして、549.8は「固体電子工学:半導体素子,セレン,ゲルマニウム,シリコン」となっています。549.81が「ダイオード」です。
赤崎さんには、「青い光に魅せられて -青色LED開発物語-」という著書があります。分類は549.81、第1件名は「発光ダイオード」、第2件名は「赤崎勇」です。2013年刊行なのですが、今回の受賞と呼応するかのように思われます。
中村さんは著作が多いのですが、研究者としての姿勢や特許に関するものが多いようです。
「ごめん! -青色LED開発者最後の独白-」という著書は、分類が507.23(この分類の項目名は「特許」です)、第1件名は「特許」、第2件名は「発光ダイオード」です。
話は変わりますが、2014年10月1日に、新幹線は開業50周年を迎えました。1964年のこの日、東海道新幹線が開業したのです。
新幹線についての本は、毎年コンスタントに刊行されていますが、今年はやはり多いようです。『週刊新刊全点案内』に掲載したもので、「新幹線」という件名を付与した本が今日までで45件、2013年は1年で19件でしたので、すでに倍以上刊行されています。
「新幹線」という件名は、新幹線について書かれた本に付与しているのですが、その本での取り上げ方、見方によって、NDCでは分類が違ってきます。
新幹線をテーマとする本は、概ね、NDCの516「鉄道工学」、546「電気鉄道」、686「鉄道」のどれかに分類されることが多いです。
516は鉄道の建設計画や工事などの分類ですが、516.7が「高速鉄道」という分類項目名で、新幹線の路線の建設工事などについての本は、この分類です。
546では、新幹線の車両形式についての本は、546.5「電気車.電動車と付属車」の分類になります。
5類は技術・工学的な取り上げ方のものですが、686は、「産業」の6類の、680「運輸.交通」の下にあります。新幹線の開業以来の歴史とか、現在の運行事情などについての本は、ここに分類されます。
1冊ご紹介しましょう。
「東海道新幹線50年の軌跡 -50のエピソードで綴る半世紀の歩み-」
分類は686.21、件名は「新幹線-歴史」です。
「東海道新幹線50年の軌跡 50のエピソードで綴る半世紀の歩み」
(キャンブックス 鉄道)
実家が関西地方なので、長年、東海道新幹線には、ずいぶんとお世話になってきました。車両の変化、スピードアップなど、初めて乗った頃に比べると夢のようです。