こんにちは。新刊目録伊藤です。
月末にお届けしているMARCや検索のはなし。
今回は図書の"大きさ"についてお話ししたいと思います。
日本目録規則 1987年版改訂3版「2.5.3大きさ」にはこうあります。
「2.5.3.2(記録の方法)大きさは外形の高さをセンチメートルの単位で,端数を切り上げて記録する。」
20cmを1mmでも越えればMARCに表記される大きさは21cmとなります。
21cmジャストの本も
20.5cmの本も
20.1cmの本も
MARC上は21cm。
ほとんど大きさに違いのない創元推理文庫と新潮文庫がそれぞれ15cm、16cmとなるのはこういった事情です。
この規則を知った時、四捨五入の方が大きさのイメージがつかみやすいのでは?と思った私、「書架に入れることを考慮している」というのを聞いて大変納得したのを覚えています。
しかし、ただ「外形の高さ」を機械的に記録するだけでは、図書のイメージを全く伝えられないことがあります。
「思ったより横長で書架からはみ出してしまう...」
「あれ、こんなに奥行の無い本だったの?」
そこで、こんな規則も。
「2.5.3.2C 縦長本,横長本,枡型本は,縦,横の長さを「×」印で結んで記録する。」
ちょっとややこしくなってきましたが、
「縦長本」とは縦の長さが横の2倍以上ある本のこと(縦≧横×2)。
単語帳やガイドブックなどでたまに見かけます。最近ではこんな本も。
「うみの100かいだてのいえ」(ビッグブック) 116×21cm
「横長本」「枡型本」はそれぞれ、縦より横が長い本・縦と横が同じ長さの本(縦≦横)のこと。
こちらは絵本でよくありますね。
「わたしのひみつ」 21×23cm
「あくびがでたよ もうおやすみ」 17×17cm
"大きさ"はMARC上では大変地味な項目ですが、図書を検索した際にチェックしておくと、実物がイメージできて、書架を探す時に便利です。
またTOOLiでは、大きさからも図書の検索が可能です。
こちらも、ぜひご活用ください。