前回に引き続き、今回もADEACの公開情報をお知らせいたします。
今回はすでに一部が公開になっていた機関の追加公開資料について、こちらも様々な資料がありますのでさっそくご紹介いたします。
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◆信濃地域史料アーカイブ
一部のコンテンツは以前から公開されていましたが、4月24日にさらに史料が追加されました。
善光寺関連コンテンツとして、江戸時代や明治時代の人々が善光寺に参拝した当時のことが書かれた善光寺関連の史料の高精細画像・翻刻文・現代語訳や、善光寺の民話をイラストで紹介した資料や幕末期の参拝記録の朗読音源なども公開になりました。
今年は七年に一度の善光寺御開帳の年、善光寺に行かれるご予定の方はお出かけ前に一度こちらを見てから行かれるのはいかがでしょうか。
ほかにも信州地域に関わる記録史料の高精細画像・翻刻文・現代語訳が追加で公開されていますので、そちらもあわせてご覧ください。
◆高根沢町史
すでに公開されていた「高根沢町史」通史編1巻に続き、4月17日より通史編2巻と民俗編の全文データが公開になりました。
通史編1巻では近世までの収録でしたが、通史編2巻では近世以降、民俗編では高根沢町の文化について知ることができます。
「宇津救命丸ポスター」など、先に公開されていた史資料に関する記述も通史編2巻に収録されていますのでそちらともあわせてご覧ください。
◆射水市新湊博物館「高樹文庫」
富山県射水市新湊博物館所蔵の「高樹文庫」から、一部先行して公開していましたが、4月6日よりデジタル化対象の全資料605点が公開となりました。
「高樹文庫」は江戸時代の和算家・測量家である石黒信由とその子孫が作成した絵図・古文書、使用した器具等の資料群で、その多くが国の重要文化財に指定されています。
普段はなかなか近くで見ることのできない貴重な資料を虫眼鏡で見るように細かく見られますし、古文書の中には原本と翻刻文を並べたり重ねたりして見られます。
石黒信由作成の絵図は同時代の測量家・伊能忠敬にも劣らない高水準の地図として知られています。
◆石川県立図書館/大型絵図・石川県史
4月1日より大型絵図49点が公開となりました。
加賀藩で作成されたものを中心に、国絵図や村絵図などどれも一辺数メートルのとても大きな絵図です。中には5メートルを越える大きさの絵図もあります。
これほど大きな絵図ですと原資料を見るのもなかなか難しいと思いますが、ADEACでは高精細画像で絵図の細かい部分まで拡大して見ることができます。
先に公開されています石川県史に掲載されている藩治時代の記録ともあわせて、当時の石川県の様子をうかがうことができる資料となっています。
◆浜松市文化遺産デジタルアーカイブ
絵図・古文書等の史料は先に公開されていましたが、3月30日より「浜松市史」1巻から3巻の全文データが公開になりました。
すでに公開されていた絵図類を見ていただいた方には、キーワード検索を使ってその絵図に関連するできごとが浜松市史の中でどのように記述されているか探してみてください。浜松市の歴史について詳しく知ることのできる資料ですので、ご活用ください。
◆津山郷土博物館/「江戸日記」等
現在はADEACでどなたでも閲覧できますが、5月1日よりから会員限定コンテンツ(有料)となります。
岡山県指定重要文化財「江戸一目図屏風」などの貴重な資料を無料で閲覧できる機会もあとわずかですので、ぜひこの機会にご覧ください。
5月以降も継続して閲覧したい場合は会員登録していただけますと、今後ともお楽しみいただけます。
以上、春のADEAC公開情報のお知らせでした。
先日NHKで、金沢の街を歩きながら歴史探索をする番組が放送されていたのですが、なんとその中に「延宝金沢図」が出ていました。
思わず番組の中に出てきた「惣構」や「辰巳用水」についてADEACで検索しながら番組を楽しんでいました。
ADEACはいろいろな楽しみ方・使い方ができるので、皆さんも歴史番組などを見ていて「おや?」と思った時にはぜひ使ってみて下さい。
今後も新しい史資料が公開される時にはお知らせいたしますのでよろしくお願いいたします。